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アフリカヤマネの繁殖
 └─2011/03/18

 夜行性の動物を展示している上野動物園小獣館の地下で、アフリカヤマネが繁殖しました。

 アフリカヤマネは、アフリカ中南部の森に生息するヤマネのなかまです。樹上で生活し、野生では枝の間などに巣を作りますが、小獣館では地面に置いた木製の巣箱内に巣を作りました。

 繁殖をさせるために、2010年夏ごろから部屋の掃除などを最小限にとどめ、静かにようすを見ていました。すると、11月になって交尾が見られ、巣箱にわらなどの巣材が運び込まれるようになりました。巣箱の中はガラス越しに観察できるようにしてあるのですが、巣材がいっぱい運び込まれ、中が見えないほどになりました。

 アフリカヤマネの妊娠期間は約25日で、子は毛もない状態で生まれます。親離れするのは生後1か月くらいからといわれています。

 そして2011年1月19日、初めて2頭の子どもを確認しました。さらに2月に入って、最初の2頭とは別の子どもが4、5頭、巣箱からわらわらと出てきました。子どもたちはすでにおとなと同じ姿をしていますが、おとなよりも一回り小さいので区別できます。

 現在、おとなと子ども、全部で14頭まで数えられましたが、正確な頭数はまだわかりません。2010年夏には8頭だったので、一気に倍近くに増えたことになります。

 午前中はほとんどが巣箱やチップの中にもぐってしまうため、そんなにたくさんいるように見えませんが、午後2時の餌の時間にはほとんど出てきます。アフリカヤマネは動きも素早く、細い枝の上だけでなく、壁や網の天井にも上がることができるので、上の方も注意して見てください。

〔上野動物園西園飼育展示係 森久保秀〕

※3月17日(木)からの臨時休園については
 こちらをごらんください

(2011年03月18日)



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