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ゴリラのモモコ親子が父親と同居
 └─2010/05/14

 ゴリラは本来、群れ(家族)でくらす動物です。モモコ親子は出産直後からほかのゴリラと同居させたかったのですが、出産日が2009年11月14日とこれから寒くなる時季だったので、寒さに弱い赤ちゃんのことを考えて、冬場は室内でモモコ親子だけで養生させていました。

 その後、5か月たってモモコとコモモの親子を放飼したときのようすについては、以前このニュースでお知らせしましたので、それ以降についてお話しします(コモモの成長記と公開準備についてはこちらをごらんください)。

 4月に入り、気温が16℃以上だった1日と6日を選んで、モモコ親子をメスのナナと同居させ、うまくいきました。

 そこで4月10日には、初めて父親のハオコとの同居を試みました。ハオコはコモモには手を出さず、頭のにおいを嗅いだり、コモモの目の高さに合わせて腹ばいになり、じっと見つめたりしていました。モモコに対しては、背中を甘咬みするので反撃にあい、グルグル追いかけ回されてしまいました。

 また、メスのナナがハオコの接近から親子を守ろうと必死にかばい、ハオコから邪険にされて倒される、という場面もありました。

 4月29日には、メスのトトも含め5頭同居の2回目をおこないました。ハオコは、しばらく離れていたモモコとわが子コモモの両方に興味があるようで、親子の放飼時間の大半をくっついて回っていました。

 モモコは、ハオコ群と合流したあとも堂々とした母親ぶりを発揮し、ハオコは、コモモの面倒をみたい気持ちを示してよいお父さんになってきました。

写真2枚:わが子コモモを見つめる父親のハオコ

〔上野動物園東園飼育展示係 今西亮〕

(2010年05月14日)



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