上野動物園は、青森県で駆除対象となった下北半島の野生のニホンザル23頭を引き取り、2010年1月24日からサル山で公開を始めました(
動画ニュース)。
これを記念して、特別展「もっと知りたい!サルとサル山展」を開催し、下北半島にすむ「北限のサル」を解説するとともに、日本各地の動物園のサル山をご紹介します。
期間 2010年2月16日(火)~5月9日(日)
午前10時~午後3時
会場 上野動物園西園「ズーポケット」
上野動物園のサル山は、昭和初期の園内大改造計画の一環として、房総半島にある鋸山をモデルとし、昭和6年(1931年)10月に日本で最初に建設されたサル山です〔追記:初期のサル山については記録が少なく、完成時期についていくつかの説がありましたが、再調査の結果、
昭和7年[1932年]10月に完成し、同月サルを放したことが判明しました〕。サル山の内部は空洞で、これまでに内部鉄骨の補強やコンクリートの補修が数回おこなわれましたが、形は完成当時のままです。
サル山では当初、カニクイザルやアカゲザルを飼育していました。しかし、これらのサルは寒さに弱かったため飼育を中止。
その後、1948~1950年に宮崎県と屋久島から12頭のニホンザルが来園し、7世代を重ねました。しかしその結果、野生には存在しない亜種間雑種となり、新しい個体が加わることもありませんでした。
そこで、青森県下北半島で駆除の対象となった純粋なホンドザルを、むつ市から譲っていただき、サル山で飼育することになったのです(
ニュース)。
(2010年02月12日)