上野動物園両生爬虫類館(ビバリウム)では、2014年3月11日から、特設展示「両生爬虫類鑑 まもる」を開始しました。
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「特設展示『両生爬虫類鑑 まもる』開催」(2014年02月13日)
生物は、お互いに食う食われるの関係によってつながっています。このつながりを食物連鎖、あるいは食物網と呼んでいます。食う側(捕食者)は食うための、食われる側(被食者)は食われないための、それぞれいろいろな方法を使います。
「両生爬虫類鑑 まもる」では、食われる側の食われないための手段である身の守り方について紹介しています。
コバルトヤドクガエルは、鮮やかなブルーの体色をしています。毒をもつ動物は、派手な体色や模様をしていることがよくあり、これは「警告色」と呼ばれ、捕食者に自分が有毒であることをアピールする効果があります。
その一方で、無毒なプエブランミルクスネークやアカサンショウウオは、その警告色をまねることで捕食されないようにしています。
また積極的な反撃法をとるものもいます。オオツノトカゲは、捕食者に攻撃されたとき、最後の手段として目から有毒な物質を含む血液を噴射します。ファイヤーサラマンダーは、背中から勢いよく毒液を噴射します。この様子は展示会場で、動画で紹介しています。
そのほか「隠蔽擬態」(いんぺいぎたい)「擬死」(ぎし)「自切」(じせつ)など、両生爬虫類の身の守り方11種類について、生体はもちろん、解説、動画、標本を使用して紹介しています。
2014年12月28日までの開催です。ぜひごらんください。
写真上:コバルトヤドクガエル
写真中上:アカサンショウウオ
写真中下:オオツノトカゲ
写真下:会場のようす
〔上野動物園両生爬虫類館飼育展示係 多田和美〕
(2014年03月14日)