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チンパンジーの「ボンおどり」!?
 └─2007/08/17

 猛暑が続き、多摩動物公園のチンパンジーたちも少しグロッキー気味な毎日です。真っ黒な体、そして、グルーミング(毛づくろい)のために何頭かで塊になっているすがたは、見るからに暑そうです。

 そのうえ、水があまり得意ではないチンパンジーは、水をまいてやっても喜んでくれません。なんとかチンパンジーとお客さんに涼をとってもらおうと、一日に何度か、ジュースを凍らせたシャーベットや氷のかけらを投げて与えています。それでもこの暑さのせいで、おとなのチンパンジーたちは日かげでゴロンと横になって休憩していることが多いようです。

 そんな中でも、子どもたちは元気いっぱい! 走りまわったり、おたがいにじゃれたり、楽しそうに遊んでいます。現在、7才のベリーを筆頭に、6才のモコ、4才のミル、2才のアンナ、1才のボンボンやミカンと、やんちゃ盛りがせいぞろいです。

 この中で唯一のオスのボンボンは、ときどき不思議なダンスを見せてくれます。二本足で立ち上がっては、頭を軸にクルリとすばやく回転します。ちょっとしたブレイクダンスといったところでしょうか。調子がいいと何度も繰り返して楽しそうです。

 ほかの子どもには見られないので、このダンスはボンボンの得意技なのでしょうか? じつは、母親のチェリーも、落ち着かないときなど、ときどきこの動きを見せます。どうやらボンボンは、母親の動きを見て、まねしているようです。

 ボンボンが見せるこの動き、“ボンボン”だけに、名づけて「ボンおどり」! この季節にピッタリの名前だと思うのですがいかがでしょう? ダンスはボンボンの気分しだいなので、いつでもお見せするというわけにいかないのがちょっと残念です。

 そこで「ボンおどり」のようすは、下記動画でお楽しみください(約1分)。

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〔多摩動物公園北園飼育展示係 高原由妃〕
〔動画撮影:同係 高村里美〕

(2007年8月17日)



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