ハキリアリは、植物の葉をかじりとり、もちあげて運ぶアリ。葉を巣に持ちこんで、こまかく噛みくだき、葉で菌類を栽培します。この菌類がアリの食料になります。
南北アメリカの熱帯、亜熱帯の森林に分布しているアリで、日本にはいません。いろいろな植物の葉を切り取ってしまうので、現地では害虫としておそれられています。日本で生きたハキリアリを展示しているのは、多摩動物公園だけ!
東京ズーネットBBでは、ハキリアリが葉を切り取っているところを動画でご紹介しています(2003年3月公開)。女王アリや菌栽培も映っています。
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そのハキリアリに、雄アリが誕生しました!
2006年1月に女王アリの羽化を確認。4月以降、大きな幼虫が目立ちはじめ、5月上旬にはさなぎになり、5月下旬に羽化が始まりました。そしてこのたび、雄アリが誕生。現在、女王アリとともに、約30匹の雄アリの成虫を見ることができます。
雄アリは頭部が比較的小さく、また、交尾しやすいよう、腹部が曲がっています。
写真上:葉を運ぶハキリアリ
写真中:ハキリアリの雄成虫
写真下:巣中の雄成虫
(2006年6月23日)