多摩動物公園では、環境省が進めるトキ保護増殖事業に協力するため、佐渡トキ保護センターからトキをあずかり、非公開エリアで飼育しています。
2020年も飼育中のトキが産卵し、4羽が無事に育っていますので、お知らせします。

BSペアの親子(中央が子ども)
(撮影日:2020年7月14日)
飼育中のトキのペア
Kペア | オス:2001年5月21日生まれ | メス:2003年5月9日生まれ |
ADペア | オス:2004年7月3日生まれ | メス:2001年4月24日生まれ |
BSペア | オス:2014年4月30日生まれ | メス:2011年5月26日生まれ |
CHペア | オス:2018年5月13日生まれ | メス:2018年5月2日生まれ |
※BSペアのオスは新潟県長岡市生まれ、その他は佐渡トキ保護センター生まれ
産卵と孵化、育雛の状況
飼育中の各ペアのひな計4羽が育っています。産卵後、卵を取り上げて孵卵器で孵化させた後、数日から1週間は人の手で育て、その後で巣に戻しました。親が自分のひなを育雛した場合と仮親が育雛した場合があります。
No. | 両親 | 仮親 | 産卵日 | 孵化日 |
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1 | BSペア | Kペア | 4月13日 | 5月11日 |
2 | BSペア | ─ | 4月15日 | 5月13日 |
3 | BSペア | ─ | 4月18日 | 5月16日 |
4 | ADペア | ─ | 5月4日 | 6月1日 |
多摩動物公園でのトキ飼育の経緯
単独の施設で動物を飼育すると、感染症の発生に伴い全滅するおそれがあります。トキについても、鳥インフルエンザなどの感染症対策として、複数の施設に分散して飼育しています。
都立動物園は40年以上にわたって佐渡トキ保護センターにおける飼育繁殖に技術協力をしてきた実績があることから、保全活動の調整機能をもつ
野生生物保全センターがある多摩動物公園において2007年12月からトキを飼育し、毎年繁殖に成功しています。
※環境省の飼育方針により非公開で飼育しています。
日本国内の飼育状況(2020年7月21日現在。放鳥した個体を除く)
・佐渡トキ保護センター | 74羽 | (うち2020年生 7羽) |
・佐渡トキ野生復帰ステーション | 62羽 | (うち2020年生 11羽) |
・多摩動物公園 | 12羽 | (うち2020年生 4羽) |
・いしかわ動物園 | 12羽 | (うち2020年生 3羽) |
・出雲市トキ分散飼育センター | 14羽 | (うち2020年生 4羽) |
・長岡市トキ分散飼育センター | 17羽 | (うち2020年生 6羽) |
・佐渡市トキふれあい施設 | 5羽 | (うち2020年生 3羽) |
合計 196羽 | (うち2020年生 38羽) |
(2020年07月21日)