多摩動物公園は2007年、環境省が進めるトキ保護増殖事業に協力してトキ2ペアを預かり、飼育を始めました。トキを各地に分散して飼育するのは、鳥インフルエンザなどの感染症によって一度に個体が死亡し、絶滅してしまうのを回避するためです。その後、多摩動物公園では12年連続で繁殖に成功し、ペアの追加や交代を経て、現在も非公開で飼育繁殖を続けています。
このたび、本年(2019年)に多摩動物公園で誕生したトキ6羽と親鳥2羽(1ペア)の合計8羽を新潟県佐渡市の「佐渡トキ保護センター」へ移動するとともに、新たな親鳥2羽を佐渡トキ保護センターから多摩動物公園へ移します。佐渡に送る幼鳥6羽は、今後の放鳥計画に組み込まれる予定です。また、2008年生まれの親鳥は繁殖しづらくなってきたため佐渡に戻し、あらたなペアが来園します。多摩動物公園では現在、オス6羽、メス8羽のトキを飼育しています(搬入・搬出前の個体数)。
なお、佐渡トキ保護センター、同野生復帰ステーション、そして多摩動物公園を含む5つの分散飼育地において、今年は39羽のトキが育っています(2019年9月27日現在)。

佐渡に移動する多摩動物公園生まれのトキの幼鳥
多摩動物公園から佐渡トキ保護センターへ搬出するトキ
①メス 2008年4月17日 佐渡トキ保護センター生まれ
②オス 2008年5月24日 佐渡トキ保護センター生まれ
③オス 2019年4月18日 多摩動物公園生まれ
④オス 2019年4月20日 多摩動物公園生まれ
⑤メス 2019年4月26日 多摩動物公園生まれ
⑥メス 2019年4月26日 多摩動物公園生まれ
⑦メス 2019年4月30日 多摩動物公園生まれ
⑧メス 2019年5月 2日 多摩動物公園生まれ
佐渡トキ保護センターから多摩動物公園へ搬入するトキ
①メス 2018年5月 2日 佐渡トキ保護センター生まれ
②オス 2018年5月13日 佐渡トキ保護センター生まれ
移動予定日
搬出 2019年10月21日(月)
搬入 2019年10月25日(金)
(2019年10月18日)