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洋なし型?フライパン型? モルモットのお母さん
 └─2014/02/14

 みなさんはモルモットの出産についてご存知でしょうか?

 多摩動物公園モルモット舎では、年に数回モルモットを繁殖させています。出産するのは1歳未満の若いメスです。これは生後1年を超えて出産すると難産になることが多いからです。

 モルモットは標準和名をテンジクネズミといい、ネズミのなかまですが、一般的なネズミの赤ちゃんのような赤裸の状態ではなく、親を小さくしたままのミニモルモットとして生まれます。毛も歯も生えていて、目も見えます。体重50〜70グラムの小ぶりの鶏卵ぐらいの大きさです。

 生後数時間で自らお母さんの後を追いかけるようになります。

 生まれてくる頭数は多摩動物公園では3〜4頭のことが多く、6頭生まれることもあります。

 さて、この大きさの赤ちゃんが、この頭数お腹に入っているお母さんは大変です。本などで「洋なし型」と表現されることもありますが、フライパンのようにお腹がふくれるモルモットもいます。

 妊娠期間は60〜80日です。夜のうちに出産し、朝赤ちゃんと一緒にケロッとしている姿を見ると、あんなに大きなお腹の出産だったのに大変だっただろうな、と毎回驚いています。

 生まれた赤ちゃんの成長は早く約1か月で離乳します。このころになると動きも活発になり、「ポップコーン」と呼ばれる跳躍が見られるようになります。同時期に生まれた子どもは一緒に飼育しますが、お互いに遊びながらこの跳躍をしています。

 生後約3か月で繁殖可能になるので、子どもの時期は短いですが、運がよければ生後間もない赤ちゃんや、活発に遊ぶ子どもたちに会えるかもしれません。ぜひどんぐり広場横のモルモット舎をのぞきに来てください。

写真上:妊娠中の母親モルモット
写真下:生後半日の子ども

〔多摩動物公園教育普及係 林亜紀〕

(2014年02月14日)



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