多摩動物公園では動物解説員が毎日ガイドツアーをおこなっています。いろんなコースがありますが、アフリカゾウの子ども「マオ」の成長ぶりを追いかけてきた「ホップ・ステップ・マオ!」は、2004年12月いっぱいで終了します。
マオは2002年6月13日に生まれました。マオのガイドツアーを始めたのは2003年6月。キバのない赤ちゃん顔だったマオもゾウらしい顔になり、体重も2倍の1トンにまで成長しました。いっしょにいるメスのチーキ(母親ではありません)はよくマオの相手をしてくれましたが、今では少々もてあまし気味です。
調教がすすみ、さまざまな号令にもしたがうようになりました。それでも、おとなのゾウにくらべると身軽で好奇心旺盛なようすは、1歳のころからかわりません。あいかわらずの「いたずら顔」を見せてくれます。
ツアーでは、ガイドがいなくても、参加者が自分で「動物を見ることを楽しめる」ような解説を心がけています。マオのツアーでは、子どもよりもおとなのファンの方が多かったのが特徴的でした。
参加者も、ゾウを見ているうちに行動の意味がわかってくるようで、多くの方が、マオだけでなく、おとなのゾウのしぐさにも興味津々でした。マオがアイ(母親)とチーキのあいだを行ったり来たりしながら草をせびりとる動きは、とくに人気の高かった行動の一つです。
初参加の方は、マオを間近に見たり餌をやったりすることを喜んでくれますが、繰り返し参加される方は餌やりを離れて見ていることも多く、マオの変化や成長を楽しまれているようです。また、何人かの方は、ほかのガイドツアーにも参加してくださるようになりましたし、園内で動物を観察されているところをお見かけしたこともあります。中には、アフリカゾウのサポーターになってくださった方もあると聞いて、うれしく思っています。
〔東京動物園協会 動物解説員 草野晴美〕
*ガイドツアーの予定は、東京ズーネットの
ガイドツアーのページから「スケジュール」をごらんください。
*写真はマオとアイ(2003年10月2日撮影)
(2004年12月17日)