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アメリカザリガニ、赤ちゃん登場!
 └─2009/07/31

 多摩動物公園の昆虫園本館で、3匹のアメリカザリガニがあいついで卵を産み、約 300匹の赤ちゃんが誕生しました。そこで、このかわいい赤ちゃんザリガニたちをぜひお客さんに見てもらおうと、今まで展示していたオスを裏側に移し、母親と子どもたちの展示を始めました。

 アメリカザリガニの母親が卵をお腹に抱えて守る習性はよく知られていると思います。卵からかえった赤ちゃんは母親からすぐ離れるのではなく、自分の腹部先端についている帯を介して、しばらくのあいだ、母親の腹脚とつながっています。母親に守られながら2回目の脱皮を終えると、赤ちゃんの腹部の帯がなくなり、母親から離れ、自立するようになります。

 独り立ちが始まったのは2009年7月3日。小さいけれど親と同じすがたをしており、もうりっぱなザリガニです。独り立ちした子どもは、まず水草を食べて成長し、少し大きくなるとイトミミズなどの小さな生き物を捕まえて食べるようになります。ためしに、市販されているザリガニの餌を与えてみたら、1粒に4~5匹が群がり、争うように食べていました。人工飼料は、生まれたての赤ちゃんにも食べやすいようです。

 独り立ちが始まってから約1か月。体長は当時の2倍ほどになりました。人影を感じると怖がって物陰に隠れるだけだった彼らも、今では自慢の(?)ハサミを振り上げて威嚇してくるようになりました。

 これから何度も脱皮を繰り返し、半年ほどかけて親と同じ大きさにまで成長します。子ザリガニたちの成長をどうぞ見守ってください。

〔多摩動物公園昆虫園飼育展示係 中澤洋子〕

(2009年07月31日)



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