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啓蟄の日の昆虫特別展示
 └─2009/03/06

 「啓蟄」──この漢字読めますか? 答えは「けいちつ」です。ごぞんじの方も多いかと思いますが、二十四節気のひとつです。大地が暖まり、冬眠していた虫たちが出てくるころのことをいい、3月5日ごろにあたります。

 そんな啓蟄の日、多摩動物公園昆虫園ではちょっとした特別展示をおこないました。啓蟄は、虫たちが冬眠からさめたり、卵からかえったりする時期なので、ふれあいコーナーの一角を使って、いろいろな種類のナナフシの卵やチョウの卵を顕微鏡で見たり、バッタやナナフシの孵化、チョウの羽化などを間近で観察したりできるよう準備しました。

 3月5日の啓蟄に合わせてバッタが孵化するよう、担当者が産卵させる日を計算し、温度管理などを工夫しました。コオロギは寒天に産卵させ、卵の中での発生のようすや、孵化のようすが観察できるようにしました。チョウは、当日羽化しそうなさなぎをチョウ担当者に用意してもらいました。

 今年(2009年)3月5日は、啓蟄らしく暖かい日となり、多くの来園者の方が興味をもって観察されていました。顕微鏡で観察し、チョウの卵が直立するように産みつけられていること、ナナフシの卵にはフタあることを見つけたお子さんもいました。

 用意したチョウのさなぎは、1日で7匹が羽化しました。羽化はあっというまに終わってしまうので、その瞬間を目撃した方はとても喜ばれていました。

 啓蟄の日の特別展示は初めての試みだったので、反省点も多々ありますが、今後はさらに改良をかさね、来園者の方々に楽しんでいただける展示にしようと考えています。

〔多摩動物公園昆虫園飼育展示係 牧村さよ子〕

(2009年03月06日)



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