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大解剖!「北極南極展──ようこそ!氷のワンダーランドへ」
 └─2013/04/19

 北極・南極とは一体どんなところなのでしょう? そんな疑問に応えるべく、現在葛西臨海水族園では、企画展「北極南極展──ようこそ!氷のワンダーランドへ」を開催中です。タイトルから何か難しそうなイメージをもつ方がいらっしゃるかもしれませんが、そんな方のために今回は北極南極展の見どころを紹介します。

 会場に入ると「北極南極の概要ゾーン」があります。北極南極の位置、環境、オーロラや白夜という特殊な現象などを、映像や写真を交えて解説しています。

 次は「北極南極の生物ゾーン」。まずは、北極の覇者「ホッキョクグマ」、南極の覇者「コウテイペンギン」の剥製がお出迎えします。その大きさに目を奪われがちですが、よく見るとコウテイペンギンの体には羽毛がびっしりと生え、ホッキョクグマは白いように見えて実は地肌が黒いということがわかります。なぜそうなのかは展示を見てのお楽しみです。

 そこから先は北極南極の海の生物たちの貴重な標本が登場します。とても大きなアンタークティックトゥースフィッシュから、小さいけれど南極の餌資源として重要なオキアミなど。個人的におすすめしたいのは「グリプトノートゥスアンタルクティクス」の標本。なんと南極の海にすむダンゴムシのなかまです。呪文のような名前のこの生き物をぜひ一度見てみませんか。

 次は「採集・輸送ゾーン」。葛西臨海水族園は世界で唯一、北極南極の生物が同時に見られる水族館ですが、それを支えているのは水族園がもつ採集と輸送の技術の高さです。ほかの海で採集するのと何が違うんだろうと疑問に思った方は「極地の海に挑戦!」。水槽で水温を体験してみましょう。その過酷さがわかるはずです。なにしろ水温1℃前後の世界で、30分から1時間も作業をし、その水温を保ったまま水族園まで生き物を運ぶのです。また、今回は実際に採集・輸送し、水族園で繁殖した魚も特別に登場しています。
 企画展は2013年5月7日(火)まで開催しています。こちらのお知らせもごらんください。

写真上:企画展入口
写真下:グリプトノートゥスアンタルクティクスの生体(会場では生体は展示していません)

〔葛西臨海水族園教育普及係 庄山由美〕

(2013年04月19日)



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