「ペンギンって飛べない鳥でしょ? 空を飛ぶなんてありえない!」──ペンギンは水中生活に適応するため、大空を自由に飛びまわることをあきらめた鳥ですが、中には「鳥と生まれたからには一度は空を飛んでみたい」という夢を持っているものもいるのではないでしょうか? 今回はそんな夢をかなえたフンボルトペンギンのお話です。
2008年2月1日、葛西臨海水族園から成田空港に向けて、12羽のフンボルトペンギン(オス6羽、メス6羽)が、インドネシアの動物園「タマンサファリ」にむかって旅立ちました。
今回の移動は、タマンサファリから多摩動物公園に来園したオランウータン「キキ」との交換により実施されました。2008年7月20日の「キキ」公開のニュースはこちら↓です。
2007年7月20日のメルマガニュースで紹介した
「キキ」の公開
インドネシアでは初めてのペンギンの来園であり、国民の期待も高く、
タマンサファリのホームページでも、トップページで紹介されています。
事前に葛西臨海水族園でペンギンの飼育研修を受けたタマンサファリの飼育担当者イマム氏は、雪のちらつく寒さにふるえながらも熱心に研修に取り組んでいたので、ペンギンたちもインドネシアできっと活躍してくれるでしょう。
インドネシアまでは飛行機で18時間の空の旅。残念ながらペンギンたちが乗った飛行機のカーゴルームには窓がないので、ペンギンたちは大空の雄大な景色を見ることはできません。しかし、「空を飛ぶ」という感覚だけは十分味わうことができたのではないかと思います。
〔葛西臨海水族園飼育展示係 山口香子〕
(2008年02月09日)