多摩動物公園と葛西臨海水族園で、オストメイト対応のトイレを設置しました。多摩動物公園では2005年9月23日から、葛西臨海水族園では11月17日からのオープンです。多摩動物公園はウォッチングセンター内のトイレ、葛西臨海水族園は改札ゲート近くのトイレに設置しました。
「オストメイト」という言葉は聞きなれない方も多いと思いますが、病気等によって臓器に障害を負い、体に人工的な孔(ストーマ)をもつ方のことをいいます。排泄行為の際、さまざまな苦労をされることも多いようです。
トイレという設備は、動物園・水族園でもたいせつな設備です。これまでも、清潔で匂わないトイレをめざすとともに、さまざまなご要望にお応えするよう努めてきました。種々のハンディキャップをもつ方のために、使いやすい施設を設置しています。今日、駅や高速道路のトイレなどにはオストメイト対応の設備が増えており、都立動物園でも、多摩動物公園につづいて葛西臨海水族園でオープンしました。
暖かいお湯を出すために電源工事をおこない、出入口は自動ドアにするとともに入口の間口をひろげ、着替え用の台も設けました。姿見は、倒れたりした場合を考慮し、安全性の点からステンレス製の鏡にしました。匂いがこもらないように、換気設備もつくりました。床にはタイルを貼り、出入口にはオストメイト対応施設であることを示すシンボルマークを表示しました。
このほか、ウォシュレット化、手洗いの自動水洗化、身障者トイレの自動ドア化などを手がけています。高齢化社会に対応するため、手すりの設置などもおこなう予定です。
多くの方が動物園・水族園を楽しく、快適に利用していただくため、今後もトイレをはじめ、施設の改善を目指しています。どうぞ、ご利用ください。
〔東京動物園協会水族園事業所施設係長 橋本定雄〕
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社団法人日本オストミー協会東京支部
(2005年12月28日)