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葛西臨海水族園「東京の海」エリア2階のカニの水槽では、干潟で見られるカニのなかまを展示しています。その中に、ユニークな姿をしたカニがいるのをご存知でしょうか。まん丸い形をした甲らに小さな目、そして大きなハサミが特徴のマメコブシガニです。
マメコブシガニは、甲長2センチメートルほどの干潟にすむカニで、水族園周辺の干潟では春から秋口にかけてよく見られます。
ユニークなのは姿形だけではありません。歩き方も変わっています。カニというと「横歩き」かと思いますが、マメコブシガニは「前後」に歩きます。初めて見たときは、前へ前へと進むその姿がまるでロボットが歩いているようで、つい笑ってしまったことを覚えています。
ここでマメコブシガニを探すときは、水中をのぞいてみてください。マメコブシガニは干潮時でも水が残っているような場所にいることが多く、水槽内でも水中にいることがほとんどです。時間をかけて観察すれば、歩く姿も見られるかもしれません。
実際の干潟でも、ちょっとした浅い水たまりを見つけたら、目を凝らして探してみてください。運よく見つけられたら、そっと手にのせてみましょう。死んだふりなのか、ピタッと動かなくなるので観察するには好都合です。
これからの季節、潮干狩りの計画をしている方もいらっしゃるかと思いますが、潮が引くと砂泥が一面に広がる干潟は、一見生き物が少ないようで、じつは多くの生き物たちがくらしている場所です。夕飯のことで頭がいっぱいになる前に、足元の小さな生き物たちに目を向けてみてください。
写真上:水槽のマメコブシガニ
写真中:てのひらに乗せたカニ
写真下:ひっくり返しても動かない
〔葛西臨海水族園飼育展示係 戸村奈実子〕
(2013年04月26日)
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