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水族園内でヌマガエル見つかる
 └─2011/10/21

 2011年10月13日夕方、葛西臨海水族園内で見慣れない小さなカエルが1匹見つかりました。体長(頭の先から肛門までの長さ)は約1.5センチメートルで、水族園で展示しているツチガエルによく似ています。

 水族園周辺では野生のツチガエルは確認されていませんので、「まさか、飼っているツチガエルが逃げ出したか!?」と思い一瞬ドキッとしました。しかし、背中の模様や顔つきが少し異なっていると思い、調べてみると、ヌマガエルであることがわかりました。

 ヌマガエルはもともと本州中部以西、四国、九州に分布しています。近年、埼玉県、千葉県、神奈川県、栃木県でも見つかっており、これらは人為的に持ち込まれたためと考えられています。今回見つかった個体がどこからやってきたかはわかっていませんが、荒川や江戸川の上流から流されてきたのかもしれません。

 なおヌマガエルは、田んぼや湿地、川などの水辺周辺にくらし、成長すると体長3〜5センチメートルになります。ツチガエルと同じように背中にはイボがありますが、腹側を見ると、ヌマガエルには模様がなくて白く、イボがないため、簡単に見分けることができます。

写真上:捕獲されたヌマガエル
写真中:捕獲されたヌマガエルと同じ大きさのツチガエル
写真下:腹側の比較(左)ヌマガエル(右)ツチガエル

〔葛西臨海水族園飼育展示係 小木曽正造〕

(2011年10月21日)



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