葛西臨海水族園では、今年(2010年)もツチガエルが産卵しました。孵化したオタマジャクシは、淡水生物館でご覧になれます。
水族園では2007年から東京産のツチガエルを飼育しています。産卵は飼育を始めた年から見られ、今年で4年連続となりました。
野外での繁殖期は5月から9月ですが、水族園では、今年は3月中旬から産卵しています。
ツチガエルはニホンアマガエル、シュレーゲルアオガエルと一緒に淡水生物館で展示していますが、この展示水槽では5月に産卵が観察されました。水中をのぞくと、孵化して間もない小さなオタマジャクシが見られます。
産まれたばかりのオタマジャクシは5ミリメートル前後の大きさで、おなかに残っている卵黄の栄養でしばらく過ごしますが、数日後には餌を食べるようになり成長していきます。
そのほか淡水生物館では、別の水槽で3月生まれの少し大きくなったオタマジャクシも展示し、成長の段階を見くらべることができます。
ツチガエルのオタマジャクシは、産まれた年に変態してカエルになるものもいますが、多くはオタマジャクシのまま冬を越して、翌年にカエルへ変態します。
写真上:ツチガエル
写真中:ツチガエルの卵
写真下:孵化したばかりのオタマジャクシ
〔葛西臨海水族園飼育展示係 小木曽正造〕
(2010年06月04日)
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