特別展示「海の女王・アホウドリ」展──その復活物語
伊豆諸島の南、絶海の孤島「鳥島」でくらすアホウドリ。両翼をひろげると幅 2.4メートルにもなるこの海鳥は、ひなのときはカラスのように真っ黒ですが、成長とともに体が白くなり、頭はうっすらと金色、くちばしはピンク色に変化します。その美しさ、優美さから「海の女王」と呼ばれます。
しかし、かつて、“鳥柱”が見られるほどたくさんいたアホウドリは、羽布団用の羽毛をとるために乱獲され、年間20万羽、15年間で推定約500万羽が殺されたといわれています。1949年には絶滅が宣言されましたが、1951年に10羽の生存が確認され、それ以降、東邦大学の長谷川博教授による保護活動を通じて、1999年には1,000羽にまで回復し、その後も増えています。
葛西臨海水族園で開催する「海の女王・アホウドリ」展では、アホウドリの保護活動、復活までの軌跡などについて、写真や映像でご紹介します。
会期は2006年10月1日(日)から17日(火)、場所は本館2回のレクチャールームです(会期中は、ハイビジョン上映は中止します)。
特別講演「よみがえるアホウドリ」
絶滅に瀕したアホウドリの保護活動に精力をかたむけ、復活に尽力されている長谷川博先生を葛西臨海水族園にお招きし、講演会を開催します。
長谷川先生プロフィール──1948年静岡県生まれ。東邦大学理学部教授(生物学科 動物生態学研究室)。専門は動物生態学、海鳥生物学。伊豆・小笠原諸島海域における海鳥類の繁殖分布と生態の調査研究に従事。伊豆諸島の鳥島では絶滅に瀕していたアホウドリの調査保護活動に取り組み、その成果は高く評価されている。都民文化栄誉賞、吉川英治文化賞、全米野生生物連盟自然保護功労賞、日本学士院エジンバラ公賞、山階芳麿賞など、受賞多数。著者に『アホウドリに夢中』(新日本出版社)、『50羽から5000羽へ──アホウドリの完全復活をめざして』(どうぶつ社)他多数。
講演会日時 2006年10月8日(日)午後1時30分~3時
会場 葛西臨海水族園本館レクチャールーム
定員 80名
申込 往復はがきに参加希望者全員(1枚につき2名まで)の氏名、代表者の住所と電話番号を記入し、返信面には代表者の住所・氏名を書いて、〒134-8587 江戸川区臨海町6-2-3 葛西臨海水族園 特別講演「よみがえるアホウドリ」係までお送りください。応募多数の際は抽選をおこない、当落にかかわらずお知らせします。しめきりは2006年9月22日(金)消印有効です。
(2006年8月25日)
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