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ゴイサギの魚とり
 └─2008/07/11

 井の頭自然文化園の分園ではゴイサギを展示しています。でも、ゴイサギは警戒心が強く、ふだんは展示場の奥にある樹木にとまっていて、とても見づらかったのです。

 もうちょっと活躍してもらおうと、ゴイサギが見えやすくなるよう展示場を整備し、観覧通路の近くに餌台を設け、そこで餌を食べさせることにしました。

 職員がいるとゴイサギは警戒して餌台に来ませんが、来園者に対しては警戒することなく、餌台にやってきます。そこで、透明な容器を利用して、生きた餌を捕る姿を見せることができないかと、昨年(2007年)秋頃から、浅く切った小さな水槽に小魚を入れて食べさせてみました。この捕食シーンは毎週日曜日、ミニイベントとお見せしていましたが、浅い水槽では10分くらいで食べきってしまいます。

 捕食シーンをもう少し長くお見せできないかと検討した結果、深い水槽にしてみたところ、長時間魚を残すことができました。しかしこんどは、中層より上を泳ぐ魚しか捕食できず、水槽の底にいる魚は夕方まで残ってしまいます。

 いろいろと工夫した結果、捕食行動がある程度続くとともに、餌の魚も残らない水槽の水深を見いだすことができました。

 ときどき、ゴイサギの喉を通るの?と疑問に思うほど大きな魚も与えています。自然のなかで獲物を捕らえるかのように、じっと魚の動きを見つめ、捕らえるチャンスをうかがっているゴイサギを、じっと観察している来園者も少なくありません。

 この餌やりは、日曜日の午後1時30分からミニイベントとしておこなっています。ぜひごらんください!(ゴイサギの状態等、都合により中止することもあります。)

〔井の頭自然文化園水生物館飼育展示係 横田修〕

(2008年07月11日)



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