井の頭自然文化園にはアカゲザルを展示しているサル山があります。このサル山は、毎年5月から7月にかけて、出産のシーズンを迎えます。2007年は6月16日に、今年初めての赤ちゃんザルが誕生。さらに、6月24日にも1頭生まれました。
生まれたばかりの赤ちゃんザルは母親にしっかりと抱かれているので、気をつけないと見のがしてしまいます。そこで、母親を探すのが赤ちゃんザルを見つける手っ取り早い方法です。
6月16日に出産した「カオナシコ」は体が大きく、群れの中でいちばん毛色が薄い個体です。一方、6月24日に出産した「アマナツ」は毛並みがきれいで、顔がとても赤いのが特徴です。探してみてください。
母親に抱かれた、生後まもない赤ちゃんは、たいていおっぱいを飲んでいます。生まれて2週間もすると、母親の手の届く範囲でヨチヨチ歩くかわいいすがたが見られます。しかし、群れが騒がしくなったり、赤ちゃんがちょっとでも母親から離れたりすると、母親はすぐ連れ戻します。
最近、赤ちゃんは母親に背負われて移動することが多くなりました。落ちないように、赤ちゃんは母親の背中に必死でしがみついています。
2007年7月4日現在、赤ちゃんザルはこの2頭だけですが、群れにはまだお腹の大きな母ザルが何頭かいます。生まれたばかりの赤ちゃんを見るチャンスはまだありそうです。
〔井の頭自然文化園飼育展示係 森久保秀〕
写真上:スイカを食べる白くて毛の薄いカオナシコと赤ちゃん
写真下:餌をひろって食べているアマナツと赤ちゃん
(2007年7月6日)
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