2012年11月29日、井の頭自然文化園と佐世保の西海国立公園九十九島動植物園との間で、ツシマヤマネコのオスの交換をおこないました。
当園では、オスの「キイチ」とメスの「サクラ」で2010年から同居させてきましたが、交尾にはいたりませんでした。そこで新たな出会いとして、佐世保からオスがやってきたわけです。名前は「フユト」と飼育担当者が命名しました。
5歳のキイチと、3歳のフユトはともに福岡市動物園で生まれた兄弟です。今回は移動前に検疫は終了していたため、到着後ただちに動物舎に放しました。輸送ケージの中のようすからすると、外へ出したら金網に飛びつくかなと思ったのですが、予想に反して静かに出て行き、運動場の中を隅々まで探るように歩いていました。兄よりも神経質で、慣れるのに時間がかかりそうです。餌を与えるときも出てきませんし、掃除のときも兄のキイチは少し高い所で静かにしていましたが、フユトは人を避けるように逃げています。
今後は、ようすを見ながらサクラの運動場に単独で入れるなどして、臭い付けなどをしたりされたりを繰り返させた上で、同居の時期を決めたいと思っています。
〔井の頭自然文化園飼育展示係 佐々木真一〕
(2012年12月07日)
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