6月に入り、「夏日」という言葉を聞く機会も増えてきましたが、井の頭自然文化園では、気温が上がってがぜん食欲の増してきた動物がいます──それは、ハクビシンです。
ハクビシンはもともと東南アジアや台湾など、暖かい地方に生息しており、近年日本にやってきた外来の動物といわれています。そのためでしょうか、寒さは苦手なようで、冬になるとあまり動かなくなり、食欲も落ちます。そして、5月ごろから活発になり、食欲も増してくるようです。最近のハクビシンたちは、午後になって飼育係の姿を目にすると、「そろそろごはん?」といわんばかりに走り寄ってきます。
ハクビシンの放飼場にはロープが渡してあり、そこにたこ糸がたくさんぶら下がっています(写真上)。なんだか神社のしめ縄のようですが、たこ糸の先にはプラスチック製のフォーク状のものがついています。そこにリンゴやふかしたサツマイモなどをぶら下げていくと、ハクビシンが上手にロープを渡りながら食べていきます。たこ糸の長さもさまざまなので、長い糸は両前足でたぐりよせたり、ロープに逆さにぶら下がって体を伸ばしたりして、懸命に食べます(写真下)。
えさの時間は午後2時から3時くらいです。日々のくらしに変化をつけるため、えさをぶら下げない日もありますが、見かけたときはゆっくり観察してください。きっと面白い行動を見せてくれるはずですよ。
・東京ズーネットBBの動画「
ハクビシン、トレーニング中!」
(2008年01月撮影。
上野動物園のハクビシンです)
〔井の頭自然文化園飼育展示係 佐々木真己〕
(2009年06月19日)