催し物
特別企画「薮内正幸氏の動物絵本を楽しむ」8/30まで
 └─2009/04/17

 薮内正幸(やぶうちまさゆき、1940-2000)さんは、『どうぶつのおやこ』 や『冒険者たち』など、数多くの動物絵本や挿絵などで親しまれている動物画家ですが、じつは東京都の動物園とは長いお付き合いがありました。

 雑誌「どうぶつと動物園」には、1959年9月号の初掲載から絶筆となった2000年6月号まで、40年間以上にわたって挿画やカットを描いていただきました。また、薮内さんが挿画のほとんどを手がけた同誌「動物分類講座」の連載は、1977年から1991年にかけて「世界の動物・分類と飼育」シリーズ(全10巻、発行=財団法人東京動物園協会)として出版され、今も動物園関係者必読の書です。

 さて、井の頭自然文化園の絵本コーナー特別企画「薮内正幸氏の動物絵本を楽しむ」ですが、薮内正幸美術館のご協力を得て集めた薮内さんの絵本の閲覧コーナーや、ポスターの展示などをしています。

 会期 2009年4月7日(火)~ 5月24日(日)
     ※好評につき、2009年8月30日まで会期延長!

 会場 井の頭自然文化園本園の資料館1階「絵本コーナー」

 もう書店ではお目にかかれないであろう「こどものとも」のバックナンバーや、「サントリー愛鳥キャンペーン」の美しい大判ポスターなど、貴重な資料がごらんになれます。

 もうひとつの目玉は、薮内さんの動物画5点(ホンドテン、ニホンカモシカ、ホンドタヌキ、オシドリ、ホンドキツネ)の銅版画。「ブラスラビング」という、銅版に描かれた画をこすって紙に写し取る技法を使って、細密ながらどこかユーモラスな薮内さんの作品を記念にお持ち帰りいただくことができます。

 井の頭自然文化園のある吉祥寺は、1985年から亡くなるまで、薮内さんがアトリエをかまえた場所でもあります。現在、吉祥寺美術館で開催中の「動物画の奇才・薮内正幸の世界展」とあわせて、初夏の吉祥寺を散策してみてはいかがでしょうか。

・武蔵野市立吉祥寺美術館「動物画の奇才・薮内正幸の世界展

〔井の頭自然文化園教育普及係 高松美香子〕

(2009年04月17日)



ページトップへ