大島公園動物園のハワイガン舎真ん中にある水辺で、ニホンイシガメを飼育していることはご存知でしょうか。
ニホンイシガメは、かつて里山や人里に当たり前のようにすんでいましたが、現在では水質悪化、外来生物の増加、開発などにより、都市周辺の水辺ではほとんど姿を消してしまった日本固有のカメです。
2011年11月、大島公園に新しく3頭のイシガメが来園しました。ニホンイシガメは冬になって寒くなると活動ができなくなって冬眠します。そこで、イシガメの冬眠のようすを見てもらおうと、ハワイガン舎の入り口に水槽を設置しました。外気温が下がり始める10月から活動が鈍くなり、本格的に寒くなる12月には、水の中でじっと動かなくなり冬眠モードに入ります。たまに水面に出て呼吸することがありますが、だいたいは水の中でじっとしています。
動物は動いている方が楽しいと思うかもしれませんが、動かないでじっとすることも重要な行動です。動物が冬眠する姿は野外ではなかなか見られませんので、この機会にぜひ観察してください。
〔大島公園動物園 大賀幹夫〕
(2011年12月09日)
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