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Z o o E x p r e s s ■ ズー・エクスプレス ■ No.357 - 2007年12月28日
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・都立動物園の最新情報をお届けするメールマガジン「ズー・エクスプレス」
・2007年最終号をお届けします。今年一年ありがとうございました!
・東京動物園友の会に入会しませんか? 年会費は、 2,000円。機関誌「どう
ぶつと動物園」を年4冊お届けします。入会・継続の手続きは、クレジット
カード&オンラインでもOK! → http://www.tokyo-zoo.net/member/
■目次■----------------------------------------------------------------
・東京ズーネットBB
└─年末にどーんと動画6点公開です!
・上野動物園
└─今年もツキノワグマが冬眠状態に!
・多摩動物公園
├─巨大キリギリス&羽アリ参上!
└─大往生、シフゾウのおばあちゃん
・葛西臨海水族園
├─水槽掃除の頼もしい助っ人、ウミフクロウ
├─深海魚バラムツの展示
└─新たな視点で見てみると(24)最終回
……リーフィシードラゴンの故郷を訪ねて
・井の頭自然文化園
├─冬の熱帯鳥温室の見どころ
└─新春くるみくじ、くるみの中には?
・東京動物園友の会
└─「どうぶつと動物園」2008年冬号ができました
・書籍紹介──渡辺守『昆虫の保全生態学』
■東京ズーネットBB■====================================================
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▼年末にどーんと動画6点公開です!
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東京ズーネットBBは、動画でお伝えする動物園ニュース。「東京ズーネット」
http://www.tokyo-zoo.net/ のトップページから、「TokyoZooNetBB」をクリ
ックしてください。
◎うごく!どうぶつ図鑑
【チンパンジーの赤ちゃん「マックス」】────────────────
多摩動物公園でチンパンジーのマリナがオスを出産! 名前はマックスに
決まりました。マックスのお姉さん、アンナはちょっと寂しそう。お母さん
赤ちゃんがいっしょのようすを動画でどうぞ。
【ハツカネズミの遊園地】───────────────────────
上野動物園は干支展「ネズミたちのポケット・ハウスへようこそ!」を開
催中。「ネズミの遊園地」では、本物のハツカネズミ約40匹が、ロープをわ
たったり、回し車をまわしたり、パイプをくぐったり。
【マレーバクの赤ちゃん「咲子」誕生】─────────────────
2007年12月12日、多摩動物公園でマレーバクの赤ちゃん誕生。名前は「咲
子」(サコ)。室内展示場で公開中。バクの赤ちゃんは「うり坊」模様です
が、生後4~6か月ほどで親と同じツートーンになります。
【多摩動物公園でトキの飼育スタート】─────────────────
2007年12月13日夜、佐渡トキ保護センターから多摩動物公園にトキ4羽が
到着。感染症などの危険を避けるための分散飼育です。緊急措置のため、一
般公開の予定はありません。到着したトキのようすを動画でお届けします。
【井の頭のツシマテン】────────────────────────
井の頭自然文化園にはツシマヤマネコの他に、対馬の動物をもう1種展示
しています。それはツシマテン。ツシマテンはテン(ホンドテン)の亜種。
そのすがたと動き回るようすを動画でごらんください。
◎動物園よりおしらせ
【水生物館の特設展「井の頭池の昔と今、そしてこれから」】───────
井の頭自然文化園の水生物館では、2008年1月20日まで特設展示「井の頭
池の昔と今、そしてこれから」を開催中。かつての井の頭池にいた生物、近
年増えた生物など、その変化や生息環境についてご紹介しています。
※「東京ズーネット」のモバイルサイトでも、動画を公開しています(約30
秒)。動画再生対応機種でごらんください。アクセス先は、パソコン版と
同じく、 http://www.tokyo-zoo.net/ です!
■上野動物園■==========================================================
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▼今年もツキノワグマが冬眠状態に!
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上野動物園では、ツキノワグマの冬眠展示を試みています。昨年(2006年)
は、日本初の人工冬眠に成功。今年も、昨年とおなじ個体であるニホンツキノ
ワグマの「クー」(メス、2歳10か月)が、12月26日から「冬眠ブース」で眠
りつづけています!
昨年は、冬眠ブース内のようすをモニター画面に映し出して公開していまし
たが、今年は冬眠しているクーのようすを小さな窓から見られるようにします。
上野動物園は2008年1月2日(水)から開園ですが、そのときにはすでに冬眠
状態が観察できるはずです(冬眠ブース内を小さな窓から直接観察できるのは、
しばらく先になる予定です。小さな窓そのものも当面は閉じられていますので、
モニター画面でクーのようすをごらんください)。
・冬眠までの経緯
2007年
12月13日 餌を最大量(9kg)の約2/3に減らす
12月16日 餌を最大量(9kg)の約1/2に減らす。午後、屋外展示場から室内
展示室に移動(以降、室内で展示)
12月18日 室内展示室と冬眠ブースの間にある「準備室」を1℃に設定。室
内展示場と準備室の間のドアは閉め、準備室と冬眠ブースの間は
自由に行き来できるようにし、クーを準備室に入れる。眠ってい
る時間は約13時間20分
12月19日 餌を最大量(9kg)の約1/5に減らす
12月20日 初めて冬眠ブースで眠る
12月22日 準備室をマイナス2℃に設定。眠っている時間は約16時間
12月23日 絶食させる。準備室はマイナス3℃に設定
12月26日 準備室をマイナス5℃に。冬眠ブースに入って眠る。眠っている
時間は約18時間
12月27日 前日からほぼ連続して眠り続けている。冬眠状態に入ったと思わ
れる
今回、昨年とは異なる試みもおこなっています。
1)冬眠中のクーの体内に「データロガー」と呼ばれる超小型の温度測定
装置を埋め込み、冬眠から目覚めたら取り出して、記録された体温デ
ータを確認
2)冬眠ブース内を観察できる小さな窓を設置(現在、小さな窓[のぞき
穴]は閉じられています。クーのようすを見ながら、直接観察できる
タイミングを調整します。)
新たなステップに入った冬眠展示へのチャレンジ。冬眠するツキノワグマの
ようすを、ぜひ上野動物園でごらんください。
・東京ズーネットBBの動画「ツキノワグマの冬眠施設」(2006年9月撮影)
http://www.tokyo-zoo.net/movie/information/0609_01/index.html
・東京ズーネットのニュース「クマ、ついに冬眠? 冬眠チャレンジ」
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=5870
■多摩動物公園■========================================================
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▼巨大キリギリス&羽アリ参上!
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多摩動物公園のハキリアリの群れが2007年2月に交代したことは、以前のニ
ュースでお伝えしました↓
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=6435
その後、小さかったキノコ畑も大きくなり、毎日元気に葉っぱを運んでいる
すがたを目にすることができます。順調だった巣の中に異変が起きたのは10月
ごろのことでした。いつもより大きな幼虫がたくさん出てきたのです。やがて
蛹となり、今月(12月)になって羽化が始まりました。
これまで、羽化といっても羽のない働きアリと兵アリだけでしたが、今回は
正真正銘、羽をもった大きなアリで、新女王アリと雄アリです。いつもとちが
うアリがたくさん見られますので、ぜひ多摩動物公園にご来園ください。
また、隣のブースでは擬態をテーマにした展示をしていますが、ここに大型
種がひさびさにお目見えします。その名も「オオコノハギス」。その大きさは
日本のキリギリスやクツワムシの比ではありません。来年(2008年)のお正月
から展示開始です。ぜひその大きさをご自分の目で確かめてみてください。
写真は東京ズーネット http://www.tokyo-zoo.net/ のニュースページをご
らんください。
〔多摩動物公園昆虫園飼育展示係 野村友宏〕
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▼大往生、シフゾウのおばあちゃん
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2007年12月21日午後3時30分ごろ、多摩動物公園のメスのシフゾウ「スマ」
(22歳)が死亡しました。スマは1985年5月27日に神戸市立王子動物園で生ま
れ、1987年10月26日に多摩動物公園にやってきました。
20年にもおよぶ多摩での生活のあいだには、他のシフゾウがつぎつぎと世代
交代していきました。多くのオスとも出会い、とくに1994年に来園して現在も
活躍中のおとなのオス「マック」は、スマのことが大好きで、いつも追いかけ
まわしていましたが、残念ながらスマは妊娠、出産を経験することはありませ
んでした。20歳を過ぎたころからは、さすがに元気がなくなり、他の個体とは
別に1頭でのんびり暮らしていました。
今年(2007年)の4月1日には食欲がなくなり、スマは一時動けなくなりま
したが、治療のかいあって、4月11日には放飼場に出られるほど回復しました。
8月2日には、炎天下の放飼場で暑さのためか、ふたたび何も食べなくなりま
したが、このときもその後の治療によって立ち直りました。
9月以降は餌もよく食べるようになり順調なようすでしたが、12月20日の朝、
突然起き上がれなくなりました。翌21日には暖房のきく部屋に移し、万全の治
療体制でのぞみました(写真は東京ズーネット http://www.tokyo-zoo.net/の
ニュースページをごらんください)。同日午後、餌をそばに置いてやるとうれ
しそうに少しずつ口にしていたのですが、そのわずか約1時間後、眠るように
死んでいるスマを確認しました。
シフゾウが20年以上生き続けること自体が大変なことだといわれています。
みなさま、永いあいだ、スマを見守っていただき、ありがとうございました。
そして、22年ものあいだ生きてくれたスマおばあちゃん、ご苦労さまでした。
〔多摩動物公園南園飼育展示係 松本徹郎〕
■葛西臨海水族園■======================================================
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▼水槽掃除の頼もしい助っ人、ウミフクロウ
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今年(2007年)も残すところ後数日。みなさん、年末の大掃除はもうおすみ
ですか? 葛西臨海水族園は、12月29日から来年1月1日まで休園します。で
も飼育係はこの期間、じつは大忙しです。水槽の掃除はもちろん、展示生物の
入れ替えやレイアウトの変更など、このような休園日にしかできない大きな作
業がいろいろあります。
今回は、年末にかぎらず日々欠かすことのできない水槽の「掃除」について
お話します。
水槽には、さまざまな「汚れ」が発生します。アクリルや壁には藻が生え、
水槽底の砂や岩の上にもいろいろな「ゴミ」が少しずつ溜まっていきます。こ
れらは、水槽の上から専用の掃除道具を駆使してこすり落としたり、サイフォ
ンで吸い出したり、ときには水槽に潜って掃除をしたりすることもあります。
また、入れたつもりのない生き物が水槽内でどんどん増えてしまうことがあ
り、本来の展示生物にも悪影響を与えることがあります。このような生き物も、
「汚れ」同様、水槽から取り除かなくてはなりません。この代表が、チギレイ
ソギンチャクやセイタカイソギンチャクなどのイソギンチャクのなかまです。
これらは、へたにこすり落とそうとして、体の一部が千切れて残ったりする
と、それが、新たに小さなイソギンチャクとなり、どんどん増えてしまいます。
そんな厄介者のイソギンチャクを、われわれ飼育係は「ジャマギンチャク」と
呼んでいます。
完全に駆除するのは難しい「ジャマギンチャク」ですが、じつはとても頼も
しい助っ人がいます。それは、ウミウシのなかまのウミフクロウやエビのなか
ま、トゲチョウチョウウオなどです。これらの生物は、「ジャマギンチャク」
を好んで食べるため、少しずつですが確実に数を減らしてくれます。
「東京の海」エリアの「東京湾にもいるこんな生物」水槽では、現在ウミフ
クロウが活躍しています。ウミフクロウは大きさ3~4センチほどで、まわり
の砂や岩とよく似た色をしていて目立たないのですが、水槽底のイソギンチャ
クが着いている岩の周辺をよく見ると、イソギンチャクをムシャムシャ食べて
いるウミフクロウを見ることができるかもしれません。
〔葛西臨海水族園飼育展示係 児玉雅章〕
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▼深海魚バラムツの展示
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葛西臨海水族園では2007年12月20日から、「深海の生物」コーナーの水槽で
バラムツの展示を始めました。バラムツは、クロタチカマス科の魚で、ふつう
水深100~800メートルの深海に生息しており、全長は最大3メートルに達しま
す。釣りで漁獲されることもあり、一般の釣り人にも知られている魚です。
この魚の特徴は、浮力をコントロールするために、浮き袋ではなく、筋肉中
に浮力のあるワックス成分(脂)を含んでいることです。この成分は、人には
分解することができないため、食べると下痢をしてしまいます。そのため、こ
の魚は食品衛生法によって食用のための流通が禁止されており、一般の方には
なじみのない魚です。ちなみに英語でも、その特徴から「オイルフィッシュ」
oilfishと呼ばれています。
水族園ではこれまで何度か展示を試みてきましたが、いい状態で採集・輸送
されることが少なく、ほとんどの個体が数日で死んでしまいました。しかし今
回は水深約80メートルという大変浅いところで採集された個体であり、また、
輸送や飼育条件を改善した結果、とてもよい状態で展示が可能になりました。
展示しているバラムツは、体長1メートルほどで、同じ水槽で展示している
ムツを細くしたような体型をしています。水槽の中央付近をゆっくりと円を描
きながら泳いでおり、壁や底面を認識し、落ち着いているようです。
しかし、深海の生物全般に言えることですが、とても飼育のむずかしい生物
ですので、できるかぎり長期間展示して、飼育方法や生態に関する知見を増や
していきたいと思っています。
〔葛西臨海水族園飼育展示係 中村浩司〕
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▼新たな視点で見てみると(24)最終回
──リーフィシードラゴンの故郷を訪ねて
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◎新たな視点で見てみると──最終回スペシャル
今年(2007年)7月から毎週連載でお送りしてきた「新たな視点で見てみる
と」。突然ですが、今週が最終回です。連載を止めるタイミングを計っていた
のですが、今回で連載が半年間続きましたし、年も新たになるので「やめるな
ら、今しかない!」と思ったわけです。
最終回は特別に、少し長い映像をお届けしようと思い、連載No.19 でオース
トラリアからお伝えした、リーフィシードラゴンの水中映像を7分に再編集し
てみました(連載No.19↓)
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&link_num=7950
今回は BGMなども付けてみたのですが、この音楽は葛西臨海水族園の館内で
も使われているものです。館内のどこで流れているものかわかりますか?
【動画:リーフィシードラゴンの故郷から】
Windows Media: http://www.tokyo-zoo.net/news/temp/2007_12/leafy_bis.wmv
QuickTime : http://www.tokyo-zoo.net/news/temp/2007_12/leafy_bis.mov
※なお、映像中に出て来る魚名の「トランケートコーラルフィッシュ」は筆
者のかんちがいで、正しくは「ウエスタンタルマ」です。
メールマガジンという、お手軽さが魅力の情報伝達手段なのに、ファイルサ
イズの大きな動画が主役という、ちょっと矛盾した「新たな視点で見てみると」。
読者のみなさんの反応もわからず、ひたすら連載を続けてきましたが、連載は
お楽しみいただけましたでしょうか?
〔葛西臨海水族園飼育展示係 三森亮介〕
■井の頭自然文化園■====================================================
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▼冬の熱帯鳥温室の見どころ
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いよいよ寒さも本番。木々も葉を落とし、屋外施設である動物園は来園者も
少なくなり、ちょっと寂しい季節になってきます。
そんな井の頭自然文化園の中で、冬でも雨でも関係なく、暖房の効いた数少
ない施設が熱帯鳥温室です。施設内は20℃前後に保たれ、ビロウやガジュマル
といった南国の植物が茂り、鳥たちも元気に飛び回っています。
この冬の見どころをご紹介しましょう。まずは入ってすぐのサボテン室です。
今まで展示していたオニオオハシ、シロムネオオハシの隣に、カンムリコサイ
チョウを展示しました。どちらも大きなクチバシが特徴の鳥ですが、じつは、
すんでいるところもちがい、分類的にも近いわけではありません。
オオハシはキツツキ目に分類され、中南米に分布しますが、サイチョウはブ
ッポウソウ目(カワセミなどもこのなかまです)に分類され、東南アジア、ア
フリカに分布しています。共通する大きなくちばしは、木の茂ったジャングル
の中で、熟した木の実を採るのに便利だという説があります。
本当ならば、広い大温室で展示したいのですが、どちらも小鳥を捕食した前
科があります。そんなわけで少し狭いところにいますが、そのぶん近くでじっ
くり観察できます。奥の部屋には、身体の大きなシロクロサイチョウもいます
ので、ぜひくらべてみてください。
また、大温室にはカンムリシャコを3羽入れました。緑色でウズラ大の小さ
な鳥ですが、ようやく環境にもなれてきて、そろってピョココピョコ歩いてい
るすがたが見られます。流れの近くや餌場近くの茂みの縁などを見てください。
さらには、カンムリエボシドリのひなも育っています。年末には巣立つ予定
ですので、年明け早々には、かわいらしくも不恰好な(?)ひなのすがたが見
られるでしょう。かれらは高木や高い場所にいることが多いので、見上げて探
してください。
温室は広くて高く、木が茂っているので、なかなかお目あての鳥が見つから
ないかもしれません。しかし、暖かいところですから、のんびりと植物のスケ
ッチや花の写真撮影をするにはもってこいの場所です。その上、バードウォッ
チングの練習もできますから、井の頭池でカモを見て、弁天様で初詣をしたあ
とには、冷えた身体を暖めにぜひお立ち寄りください!
〔井の頭自然文化園飼育展示係 木崎恒男〕
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▼新春くるみくじ、くるみの中には?
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井の頭自然文化園では、2008年お正月の1月2日(水)と3日(木)、「園
長とフェネックとネズミのお出迎え」「いのかしらネズミーズクイズラリー」
「新春獅子舞」など、楽しいイベントを用意してみなさんをお待ちしています。
その中でもオススメは、「新春くるみくじ」です。なぜクルミ? じつは井
の頭で飼育しているある動物が、毎日毎日、たくさんのクルミを食べてくれる
ので、たくさんの殻が手に入るのです。おまけに殻はきれいに二つに割られて
います。その中にクジを入れて、ボンドでくっつければ、かわいい「くるみく
じ」のできあがり!(写真は東京ズーネット http://www.tokyo-zoo.net/ の
ニュースページをごらんください!)
ある動物が何かわかりましたか? クルミの殻をかじって中身を食べている
のは、「リスの小径」で放し飼いにされているニホンリスたちです。当園で飼
育しているニホンリスは、繁殖棟の個体もあわせると、なんと約 180頭。1日
に1頭がだいだい1個のクルミを食べているので、毎日 180個のクルミの殻が
できる計算になります。
さて、クルミの中にはクジが入っていますが、何が当たるのか、一部だけお
教えします。ネズミなど動物のぬいぐるみや動物の絵本の他、動物園ならでは
の動物グッズ、たとえばカケスの羽やタテガミヤマアラシのトゲ、タガメの脱
皮殻などが当たります(写真はニュースページをごらんください)。
そして、クジの他にも楽しんでいただきたいのが、動物おもしろ情報です。
「アジアゾウのはな子は鼻で水を一度に5リットル吸い上げることができる」
「アカゲザルの顔には識別用のイレズミがある」「水生物館のカイツブリは、
1羽が1日に約 100匹の小魚を食べる」など、当園で展示している動物のとっ
ておき情報もクルミの中に入っています。
「新春くるみくじ」は2008年1月2日と3日の正午から。各日とも先着 100
名様です。お正月は井の頭自然文化園においでください!
■東京動物園友の会のおしらせ■==========================================
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▼「どうぶつと動物園」2008年冬号ができました
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ニシローランドゴリラの「ハオコ」が上野動物園にやって来るまでには、イ
ロイロありました……。到着後も、厳重な検疫。ゴリラに関する「調整係」と
「獣医師」による2編のほか、マタコミツオビアルマジロが無事繁殖するまで
の経緯を綴った飼育記事など、冬号も充実の内容です!
「どうぶつと動物園」は東京動物園友の会の機関誌です。年会費2,000円。
友の会への入会は http://www.tokyo-zoo.net/member/ の「入会資料申込み」
でどうぞ。資料と専用振込用紙をおとどけします。
会員になると、年に4回「どうぶつと動物園」をお届けします。また、野外
観察会や動物園見学会、動物園講演会、ギフトショップやレストランの割引、
入園料の割引などの特典があります。
クレジットカードをおもちの方は、オンラインでのお支払いも可能です!
こちら↓のページから「入会・継続申込み」をクリックして、進んでください。
http://www.tokyo-zoo.net/member/
【最新号(2008年冬号)の目次から】
・[上野動物園]“ハオコ”が上野に来るまで…………………………半澤典子
・[上野動物園]“ハオコ”と34日間──ゴリラの検疫を体験して
……田島日出男・橋崎文隆・笹川はる・原樹子
・読者の誌上写真展
・[上野動物園]母親が子育てをするまで
──マタコミツオビアルマジロの繁殖……………………………野田瑞穂
・クマの異常出没から学ぶこと
──くり返される異常出没の原因と対策を考える………………三浦慎悟
・しっぽにチューモク! ネズミの仲間
・[ふくしま海洋科学館]泳いでいるサンマを見せる
──身近な魚の飼育・展示に挑戦…………………………………津崎順
・[詩]ねずみ……木坂涼 画・長谷川義史
・[ヒト、どうぶつを語る]
江戸時代に親しまれた愛玩用マウスの里帰り………………………森脇和郎
・下島にもツシマヤマネコは生きていた!………………………………清永政弘
・動物園の話題……海外から/国内から/東京から
・新妻昭夫の図書館だより
・ケープハイラックスの赤ちゃん誕生
■ B O O K S ■=========================================================
『昆虫の保全生態学』
渡辺守著、東京大学出版会、2007年12月20日刊
本体3,000円、ISBN978-4-13-062215-8
著者による紹介メッセージに、「読者対象は大学1~2年生レベルの知識を
もつ学生や高校の教師、アセス関係者」とありますが、同時にこう書かれてい
ます。「近頃のチョウやトンボの保全に関する学会発表を拝見すると、野外調
査の出発点となる方法論の甘さが目立つので、そのような研究者の卵たちにも
読んでもらいたい」。
著者の厳密な思考と、保全活動への批判的視点、そして、チョウとトンボな
どを対象としたフィールド調査経験が本書をユニークなものにしています。
昆虫などの生き物を例に生態学的な見方をわかりやすく説きおこし、個体群
動態などの統計的な方法論をチョウなどの標識再捕獲法などの具体的なテクニ
ックとともに紹介。本書後半では、保全活動に関して、多様性の評価のしかた
や、環境影響評価がはらむ問題、科学者の保全に対する姿勢、環境教育のあり
方など、著者の問題意識がさまざまな角度から語られています。
抽象的になりがちな生態学について、経験を軸として、コンパクトまとめる
とともに、保全活動に対する鋭い批判と提言に満ちた入門書です。
・東京大学出版会 http://www.utp.or.jp/ の書籍紹介ページ
http://www.utp.or.jp/bd/978-4-13-062215-8.html
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▽本文中にしめしたリンクによって表示されるページには、ほかのページへの移
動リンクが含まれていない場合があります。とくに東京ズーネットの「どうぶ
つ図鑑」のばあい、完全なかたちで表示するためには、図鑑のトップページ
http://www.tokyo-zoo.net/search/ から検索してください。
▽ズー・エクスプレスでは、みなさんからのおたよりを募集しています。匿名や
ペンネーム希望の方はその旨をおつたえください。 webmaster@tokyo-zoo.net
まで。ご意見・ご要望・お問い合わせもこのアドレスまでどうぞ。
▽メール配信先変更、配信停止は下記URLにてお願いいたします。配信先の変
更をご希望の方は、いったん解除をおこない、あらためて新アドレスを登録し
てください。 http://www.tokyo-zoo.net/express/
▽編集後記
・本文で最新号をご紹介した雑誌「どうぶつと動物園」は、東京動物園友の会
の機関誌です。クレジットカードによる友の会へのご入会は、友の会のペー
ジ http://www.tokyo-zoo.net/member/ から「入会・継続申込み」をクリッ
クして進んでください!
・葛西臨海水族園からお届けしていた連載「新たな視点で見てみると」は今回
で最終回。動画による記事はいかがだったでしょう? おたよりはこちらま
でどうぞ → webmaster@tokyo-zoo.net
・2007年はみなさんにとってどんな一年だったでしょうか。さまざまな方々の
力添えをいただいて、メールマガジン「ズー・エクスプレス」は、まもなく
本年最終号の配信を迎えます。心静かに、ポインターを配信ボタンに移動さ
せ、クリックボタンを押下! ポチ……。これで正月が来るかな?
・上野動物園、多摩動物公園、葛西臨海水族園、井の頭自然文化園は、2008年
1月2日から開園します↓ みなさん、よい年をお迎えください。 (大平)
http://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=event&inst=&link_num=8007
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メールマガジン ZooExpress No.357 - 2007年12月28日
財団法人 東京動物園協会
110-0007 台東区上野公園9-83 上野動物園内
電話 03-3828-8235 FAX 03-3828-8237
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携帯サイト: http://www.tokyo-zoo.net/ (PC版と同じです)
(c)2007 Tokyo Zoological Park Society
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