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 みなさんの1日の食費はどれくらいですか? グルメな人と粗食な人ではちがうかもしれませんね。平均して1,500〜2,000円ていどでしょうか。では、動物園の動物は? なにをいくらぐらい食べているのでしょうか? 上野動物園を例にみてみましょう(2000年度のデータをもとにします)。
●食費でみると……
 もちろん体が大きいほどたくさん食べますから、食費もかさみます。1頭につき1日の飼料費をくらべると、堂々の1位は──ジャイアントパンダの10,850円でした。2位がアジアゾウの10,793円、ホッキョクグマの5,213円と続きます。10位までを示しましょう。
ジャイアントパンダ
10,850円
アジアゾウ
10,793円
ホッキョクグマ
5,213円
エゾヒグマ
4,874円
カリフォルニアアシカ
3,530円
スマトラトラ
3,126円
シロサイ
3,034円
カバ
2,967円
ニホンツキノワグマ
2,657円
マレーグマ
2,529円
 もちろん動物は種類ごとに食性がちがいますから、食べる餌の内容も異なります。肉をおもに食べる動物もあれば、草をおもに食べる動物もありますし、生きた餌を好む動物や、人工飼料(ペレットなど)で飼育できる動物もあります。
  食費1位のジャイアントパンダの場合、つぎのような餌を与えています──ニンジン、リンゴ、卵、馬肉、牛乳、タケノコ、孟宗竹、サトウキビ、精米、並塩、砂糖、トウモロコシの粉、脱脂大豆粉、脱脂粉乳、パンダミルク。ずいぶん品目が多いですね。ジャイアントパンダの場合、飼料をペレットにしづらい面があって、餌の品目数が多くなります。そしてなによりも竹の値段が高いのです。これがジャイアントパンダが食費ランキング1位になった理由の一つでしょう。
  2位のアジアゾウは、ニンジン、ワラ、牧乾草、青草、食パン、大型草食獣用固形飼料、圧片トウモロコシ、ヘイキューブをあたえています。アジアゾウはなんといっても大食です。二百数十kgもの餌を毎日食べるのですから!
●餌ごとの値段
 では、飼料の総購入費を品目別にみるとどのようなランキングになるでしょうか。データをまとめてみました(2000年度の品目別総計)。年間総重量は青草が251,715kg、アジは23,118kg。青草は量の多さ、アジは単価の高さがきいているようです。
1位
青草
16,361,475円
2位
アジ
11,295,020円
3位
孟宗竹
6,881,600円
4位
乾草
5,429,400円
5位
馬肉
4,572,500円
6位
小松菜
3,958,970円
7位
わら
3,918,800円
8位
リンゴ
3,114,500円
9位
ラット
2,855,000円
10位
マウス
2,687,440円
●動物園での餌管理
 2001年1月31日の時点で、上野動物園で飼育している動物は386種1,813点。その飼料を管理しているのは飼育課の飼料班です。さまざまな動物が健康にくらせるよう、飼料開発にとりくんだり、個体ごとの栄養管理をおこなったりしています。また、飼料費をはじめ、さまざまなデータをコンピュータで集計して活用しています。動物園の動物たちの食事は野生個体の餌とはちがってきますから、いろいろと工夫をかさねなければなりません。
 動物の食性や餌の値段──動物の食事のすがたをながめるだけでも楽しいものですが、あたりまえのように食べている餌の向こう側にある事情を想像しながら観察してみてください。(March 16, 2001)