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どうぶつたちの横顔
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Profile 01/ユキヒョウの鳴き声コミュニケーションユキヒョウ
 ユキヒョウは、ネパールや天山山脈、パミール、カシミールなど、内陸アジアの山岳地帯でくらしています。ヒョウに似ていますが、体長が90〜190センチぐらいになるヒョウにくらべ、ユキヒョウは100〜130センチと小型です。
 1996年、多摩動物公園で初めてユキヒョウの赤ちゃんが生まれました。その後も、繁殖をくりかえしています。母親は自分の毛をしきつめた巣をつくって出産します。生まれたばかりの赤ちゃんの体重は推定500グラム。赤ちゃんの体にある斑点は当初つながっていて、「線」のように見えますが、成長にともない、「ヒョウ柄」になっていきます。母乳をもらって育つ赤ちゃんですが、生後40日くらいで肉を食べ始めます。
ユキヒョウの「ことば」
 野生のユキヒョウは、群れではなく、単独で行動するのがふつうです。しかし彼らは、さまざまな方法でコミュニケーションをはかっています。鳴き声もその一つ。ユキヒョウの飼育を通じて発見した、ユキヒョウたちの「おしゃべり好き」なところをご紹介しましょう。
 飼育担当になった当時、ユキヒョウたちは私を警戒し、なかなか思うとおりに動いてくれませんでした。夕方、運動場から寝部屋に戻すのも一苦労です。そこで、ふだんから、時間があれば個体名で呼びかけるようにしました。そのおかげで、名前を呼ぶと寝部屋に戻ってきてくれるようになったのです。
 中でも反応がよかったのが、メスの「ミユキ」です。子育ても何度か経験したミユキは、いろいろな「ことば」を聞かせてくれました。
 まず、オスとメスの出会いの鳴き交わし。ふだん、ユキヒョウはあまり鳴きませんが、繁殖期になると、おなかから絞り出すような声で呼び合います。野生では、広いなわばりの中で、雌雄がめぐりあうための手段として使われているのでしょう。
 めぐりあってから約100日後、かわいらしい子どもが生まれます。生後すぐの赤ちゃんは、「グェ〜」と低い声を出します。しかし、この低い声は短期間で聞かれなくなり、つづいて、鳥がさえずるように「ピーヨ」と鳴くようになります。この声を聞いた母親は、すぐに赤ちゃんのそばにかけつけ、赤ちゃんはおとなしくなります。
 子どもが運動場に出るようになると、母親への関心が少し薄れます。母親が寝部屋に帰っても、子どもは運動場で遊びに夢中。お母さんについていくのも忘れてしまうのです。そこで飼育係が母親に向かって「子どもを呼んできて」と言うと、母親は出入口から顔だけ出して、鼻から空気を出すようにして音を出します。この音を聞くと子どもは遊びを中断し、寝部屋に入ってきて、「グー」とのどを鳴らしながら、母親に甘えるのです。
妊娠中の個体です。お腹のふくらみがわかりますか?
妊娠中の個体です。
お腹のふくらみがわかりますか?
どうぶつ図鑑 Animal Encyclopedia
01 ネコ科の動物たち
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