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ユーラシアカワウソの新展示──上野 3/18
 2005年3月18日、ユーラシアカワウソの新展示が誕生!

 場所はこれまでとおなじく、旧正門に近いほぼ円形のプールですが、フェンスの外にアクリル水槽を置いて、中のプールとアクリル製パイプでつなぎました。
 右の写真をごらんください。展示舎内部の中央に青い水槽が見えます。水槽には斜めに丸木が立てかけてあり、カワウソはそこを登ってきます。そして、ふたをしていない水槽上部から中に飛び込むと、パイプをつうじて、外の透明水槽まで泳いで来られる、というわけです。
 水の流れも変えました。外の水槽の底から水を取り入れ、パイプを通して中のプールに入るようなしくみになっています。

 これまでアジをやっていましたが、外の水槽に生きたドジョウを入れてみました。青い水槽の上にもアジを置いて、カモ~ン! マー君、ミーちゃん!
 ……ここにいる2頭は、オスがマー君、メスがミーちゃんと呼ばれているのでした(体の大きい方がマー君です)。今日も、展示舎前で見ていた担当者が名前を呼ぶと、物陰から現われ、近寄ってきて、フェンスに手をかけて「何くれるん?」といいたげな顔。キーキーと、ねだるような鳴き声も出します。しっぽを支えにして直立することも。

 しかし、あたらしい環境にそう簡単には慣れてくれません。青い水槽の中に飛びこんではくれるのですが、パイプ手前で戻ってきます。慎重な動物だな、うん、と思ったのですが……。
 「さっき、外の水槽まで出てきてたよ」とは、まわりの人の声。こちらが到着するほんの少し前、外に出てきていたのでした、嗚呼!

 昼寝をしていることも多い動物ですが、水中をすばしこく泳ぐのが得意。前足と後足の使い方のちがいにも注目しながら、泳ぎを観察してみてください。指のあいだには水かきがあります。頭部は平たくて、耳は小型。目は、泳ぎながらまわりを見るのにちょうどいい位置についています。また、耳と鼻孔は水中で閉じる特殊仕様。

 なお、施設整備には動物園サポーター資金を活用しました(上野動物園のサポーター制度はこちら)。

・「東京ズーネットBB」2003年6月に公開したユーラシアカワウソの動画はここです。

(2005年3月18日)



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