2012年11月20日から上野動物園西園オカピ舎脇に募金箱を設置しました。
この募金活動は、野生のオカピの保護活動をしている「オカピ保護プロジェクト」(OCP)の施設を支援するためのものです。
2012年6月24日、コンゴ民主共和国エプール市内にあるオカピ保護プロジェクトの施設が密猟者たちによって襲撃されました。レンジャーたちがおこなっている密猟活動の取り締まりに対する報復でした。
レンジャーやその家族など関係者6名が殺害され、飼育していたオカピ14頭全部が射殺されました。施設は放火され、機材や物資などは略奪もしくは破壊されました。さらにオカピ保護の支援をしてくれていた地域の住民たちも襲撃を受けました。
オカピは、国際自然保護連合(IUCN)によって将来絶滅の危険性がある「準絶滅危惧種」に指定されていますが、今回の襲撃は、生息地でのオカピ保護活動の大きな障害となってしまいました。
この痛ましい事件に伴い上野動物園では、現地の支援をすることにしました。 今回の募金活動は、2013年3月末日までを予定しております。みなさんからいただいた募金は、活動にあたるレンジャーへの支援、施設の復旧、機材・食糧・医療品購入などのため「オカピ保護プロジェクト」に寄付します。ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
【オカピ保護プロジェクト(Okapi Conservation Project)とは】
1987年に発足し、野生のオカピの保護活動をしている団体です。世界中の個人、団体、オカピを飼育する動物園からの寄付金で運営しています。本部をアメリカに置き、コンゴ民主共和国北東部に位置するイトゥリの森に調査や研究をおこなう保護施設があります。この森には多くのオカピが住んでいます。
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オカピ保護プロジェクト公式サイト
写真上:「準絶滅危惧種」オカピ
写真下:オカピ舎脇の募金箱
〔上野動物園教育普及係 亀田愛子〕
(2012年11月30日)