上野動物園子ども動物園の人気者、アルパカの「灯」(あかり)と「モコ」は、2011年5月13日に那須どうぶつ王国へ移動しました。昨年に引き続き2度目の避暑です。しばらくの間、子ども動物園ではアルパカを見ることができなくなります。
アルパカといえばあのフワフワな毛が特徴です。アルパカの住んでいるアンデス山脈は気温が低いうえに、1日の寒暖の差が50℃以上にもなるという過酷な環境です。そのためアルパカは、身を守るための温かい毛が必要になります。保温力に優れた毛をもつアルパカは、寒さには強いのですが暑さにはとても弱い動物です。
また、今年は震災の影響で節電のため部屋にクーラーを入れないようにするため、去年より1か月ほど早く涼しい那須へ移動することにしまた。
那須どうぶつ王国へは、子ども動物園の職員が運転する車で連れていきました。アルパカは、毛がフワフワしているため大きく見えますが、体は意外にほっそりしているので、ワンボックスカーの後部スペースに2頭で乗っても余裕があるほどでした。たくさんの職員に見送られ、午前10時に出発しました。
慣れない車に緊張していた灯ですが、20分ほど走ると落ち着きを取り戻し座り込みました。一方モコは、キョロキョロしながら「ムゥー、ムゥー」鳴いていましたが、1時間半ほどでようやく鳴きやみ、腰をおろしました。
上野動物園を出て2時間半後に那須どうぶつ王国に到着しました。車から降ろすと、見慣れない風景にやや不安そうな表情をして2頭で寄り添っていました。しかし、いつも一緒の2頭なので、すぐに環境の変化にも慣れて、なかよく元気に過ごしてくれることでしょう。
アルパカたちが帰ってくるのは9月中旬を予定しています。少し寂しくなってしまいますが、2頭が元気に帰ってくるのを待っていてあげてください。
・昨年(2010年)戻ってきたときのニュース
「アルパカが帰ってきました」
・東京ズーネットBBの動画「
アルパカのニューフェイス『灯』」
(関連リンクもごらんください)
写真上:出発の朝
写真下:那須どうぶつ王国で職員に迎えられる
〔上野動物園子ども動物園係 吉田真理子・渡邊葵〕
(2011年05月17日)