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カバ「サツキ」メス39歳、死亡しました
 └─上野  2011/04/18

 2011年4月16日19時すぎ、上野動物園のカバ「サツキ」が死亡しました。年齢は39歳11か月でした。

 サツキは、1971年5月20日に上野動物園で生まれたメス。戦後から当園でとても親しまれた父親「デカオ」と母親「ナゴヤ」とのあいだに生まれた最初の子どもです。サツキは、デカオの血を受けついだ最後の子どもでした。

 通常カバの出産は水中でおこなわれますが、サツキはめずらしく陸上で生まれ、そのまま陸上で3日間哺乳を受けながら過ごしました。

 小さいころは神経質でとても臆病な性格だったサツキですが、その後、出産も経験し、堂々とした母親に育ちました。ただし、これまで6頭の子を産みましたが、うまく育つことが少なく、現在生きているサツキの子は、沖縄こどもの国にいる「モモエ」のみとなりました。

 また、サツキは歯ブラシを使ったイベントなどにも参加して人気を集めました。

 ・東京ズーネットBBの動画
  「カバの歯みがき」(2011年02月23日撮影)

 2011年3月11日の東日本大震災発生の際、サツキは部屋に入ろうとしたときに出入口の階段で足を滑らせ、足と股を傷め、治療を受けていました。その後、足を引きずって歩くサツキを、もう1頭のカバ、オスの「ジロー」とはわけて飼育していました。また、上野動物園では、100年前の1911年(明治44年)2月23日にカバが来園したことを記念し、企画展「河馬博覧会──かば祭りin Ueno Zoo」を開催している最中でした(5月8日まで)。

 上野動物園では、歩行に時間がかかるようになったサツキのようすに注意をしていましたが、2011年4月16日19時過ぎに死亡を確認しました。死因は化膿性関節炎でした。サツキの死後、上野動物園のカバは、オスのジロー1頭になりました。

(2011年04月18日)



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