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アナグマがアクリル水槽に入るようになりました
 └─上野  2011/03/04

 2011年1月7日の記事でお伝えしましたが、カワウソ展示場ではニホンアナグマ、ハクビシン、ユーラシアカワウソの3種をいっしょに展示しています。

 カワウソ展示場の一番の目玉であるアクリル水槽にアナグマが入るようになりましたのでご紹介します。

 今ニホンアナグマはジェット(オス、推定6歳)ココ(メス、推定7歳)の2頭を飼育しています。

 アナグマは夜行性で警戒心も強く、環境に慣れるのに時間がかかるだろうと思っていました。ところが1週間ほどでジェットは展示場全体を歩きまわり、アクリル水槽へ行く階段の中段まで登るようになりました。餌を置く位置を少しずつ変えて誘っていくと、1月28日にはココが階段を上りきり、水槽の入口付近までやってきました。

 そして2月5日、ジェットが突然水槽に入って餌を食べました。この日から、ジェットは水槽内で寝るようになりましたが、慎重なココは閉園後でないと入りません。

 ジェットの一番のお気に入りの場所が水槽内になったため、これまでいつも一緒にいたオスとメスが日中は別々に過ごし、夜になると一緒にいます。そんな姿を見ると、人間の夫婦みたいだなと思ってしまいます。

 じつはアナグマより先にハクビシンが水槽内に入っていたのですが、今はジェットに占領されています。今後はアナグマとハクビシンが時間差で住みわけるようすを展示できるようくふうしたいと思います。
 ジェットが水槽内で落ち着いて寝ているときは、穴を掘るために進化した前肢をはじめ、体の隅々を間近で観察してみてください。

写真上:初めて水槽に入ったとき
写真下:リラックスしている「ジェット」

〔上野動物園東園飼育展示係 野島大貴〕

(2011年03月04日)



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