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ゴールデンターキンの子ども成長、崖登りも平気!
 └─多摩  2010/06/04

 ターキンは中国の標高2000~4000メートルの山岳地帯に生活する動物です。
 2010年4月13日、5年ぶりにゴールデンターキンに赤ちゃんが生まれ、名前はオウテン(鶯巓)とつけられました。母親のオーキ(鶯姫)は、2005年に多摩動物公園で生まれ、今回が初産です(ゴールデンターキン誕生!のニュースはこちらをごらんください)。

 オウテンは生まれてしばらくの間母親と部屋の中ですごしていましたが、ターキンとしての頭角を早くも4日目くらいからあらわしはじめました。

 座っている母親の背中に登ろうとしていたと思ったら、高さ50センチメートルくらいの水飲み場に上がろうと短い四肢を使って立ち上がります。
 まだ無理だろうと思っていたのですが、なんと翌日には水飲みの上に立っていました。それからは、もう見るたびに登っているというくらい頻繁になり、登ってはばちゃばちゃと水遊びに励んでいました。

 非公開の放飼場で体づくりをする期間を経て、5月には無事にお客さんの前にデビューしました。
 デビュー初日から、子ども特有の動きでモート(堀)の崖を、飛び跳ねるように走る動きが危なっかしく、来園者からも思わず心配する声があがっていましたが、そこはさすが山岳にすむ動物だけあって、蹄をわずかな突起に器用にひっかけて登り降りしています。

 ターキンの子育ての特徴として、母親が餌を食べる際、餌に近づいてくる子どもを角で追い払うしぐさが見られます。ターキンは、同じ餌場からほかの個体と一緒に食べることを嫌うため、自分の子どもも例外ではないのでしょう。
 しかし、危険を察知すると即座に子供を守る行動も見せます。初めてながら、しっかりと子育てしているようすに一安心です。

 日に日に体がしっかりして、活発によく動くオウテンをどうぞご覧ください。

写真上:水飲みに登ったオウテン
写真中:放飼場にでた親子
写真下:崖っぷちも平気!

〔多摩動物公園南園飼育展示係 坂本千尋〕

(2010年06月04日)



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