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今が旬、昆虫園のグローワーム!
 └─多摩  2009/04/10

 多摩動物公園の昆虫園本館1階には、「お化け屋敷」とも呼ばれる「グローワーム展示室」があります。グローワームはヒカリキノコバエの幼虫で、オーストラリアやニュージーランドの洞窟に生息し、天井で光を放つ昆虫です。

 しかし、2008年12月から翌3月の冬期は光の数も少なく、都心で見る星空のようでした。ところが、2月から孵化のラッシュが始まり、おかげでグローワーム飼育史上、例を見ないほど個体数が増加。例年なら、2月に孵化した幼虫を展示するのは6月ごろなのですが、今年はいろいろ試してみようと考え、卵や孵化直後の幼虫をさっそく 500匹ほど飼育室に移してみました。

 とはいえ、孵化直後の幼虫は体長3~5ミリしかなく、発する光も目立たないだろうと考え、うまく成長できるかどうかを見守ることを主眼にしていました。ところが、飼育室に移した直後から 100を超える光が見られるようになりました!

 ただし、大きい幼虫の光にくらべると微小な光なので、暗い展示室の中で目をこらし、3分ほどは待たないと、はっきりとは見えてきません。しかし、そうやって見えてくる大小さまざまな光は数百にもおよびます。その光が織りなす星空は一見の価値あり。

 現在、幼虫数が過密になっている状態なので、5月には光も減ると思われます。グローワームがつくる満点の星空は期間限定。お早めにご来園ください!

〔多摩動物公園昆虫園飼育展示係 渡辺良平〕

(2009年04月10日)



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