2006年12月4日、上野動物園で保護していたキタオットセイが千葉県の鴨川シーワールドに旅立ちました。この個体は、2006年9月9日に埼玉県川越市の新河岸川で発見され、一時見失ったものの、同日夜10時に水田で見つかったキタオットセイのオス。
9月10日に上野動物園に運ばれてきましたが、胸にあった傷も完治し、到着時に23.5キログラムだった体重も、旺盛な食欲のおかげで、10月に入って36キロを超え、10月10日はアシカプールに移動。といっても、カリフォルニアアシカといっしょにならないよう、プールの一部を仕切ったスペースに放しました。
上野で「新ちゃん」と呼んできたこのキタオットセイは順調に回復したため、12月4日休園日の午前9時ごろ、鴨川シーワールドへ送り出すべく、搬出作業に取りかかりました。職員が数人がかりでプール側から飼育舎内に追い込み(写真中上)、設置した輸送容器にすばやく収容(写真中下)。ようすを見てから、10時すぎに出発しました(写真下)。鴨川には、無事お昼すぎに着きました。
新ちゃんは現在、鴨川シーワールドの展示施設「アザラシ授乳室」にいます。今後、野生に放すための練習を続ける予定。キタオットセイの群れが房総沖に南下してくるのは、2月下旬から3月下旬とのこと。なお、鴨川シーワールドでは、これまで6頭のキタオットセイを保護し、そのうち3頭を無事野生に放しているそうです。
・東京ズーネットのニュース
「迷子のオットセイを保護」
・東京ズーネットBB、動画
「保護された迷子のオットセイ」
・東京ズーネットBB、動画
「オットセイの引っ越し」(病院からプールへ)
・
鴨川シーワールド内の
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(2006年12月8日)