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ジャイアントパンダの発情の兆候について
 └─ 2021/03/04
 上野動物園では、このたびジャイアントパンダの「シンシン」(メス)に発情の兆候の変化が認められたため、「リーリー」(オス)との同居の準備を始めましたのでお知らせいたします。

1.対象動物

ジャイアントパンダ
 リーリー(オス) 2005年8月16日(15歳) 中国・臥龍保護センター生まれ
 シンシン(メス) 2005年7月3日(15歳)  中国・臥龍保護センター生まれ

リーリー
シンシン

2.現在の状況

 オスは2020年11月中旬から、逆立ち排尿やマーキング、体のこすりつけの回数が増えたり、メスの部屋や放飼場に入る際に床やメスの排泄物のにおいをかいだりするなど、発情期によくみられる行動があらわれ、現在も継続しています。

 メスは発情に関わる変化がまったく見られない状況がしばらく続いていましたが、2021年2月23日ごろから尿中ホルモン値の変化があらわれはじめ、2月24日ごろから放飼場において、マーキングの回数が増え、2月26日夜間から、体の一部を冷やすようすが見られ始めました。尿中ホルモン代謝物の値の上昇や発情に係る行動が発現したことなどを総合的に検討し、発情のピークが近づいていると判断しました。

 なお、お見合い時にオスを許容するようすはまだ見られていません。

※ジャイアントパンダの繁殖について
 ジャイアントパンダの繁殖期は一般的には年1回、おおむね2月から5月にやってきます。この期間中にメスの妊娠の可能性が高まるのは数日間だけです。
 上野動物園では自然繁殖をめざしており、メスの交配適期を見極め、交配のための同居をおこなう予定です。

3.今後の対応

(1)この後の観察でメスが交配可能な状況と判断した場合、オスとの同居を数日の間に複数回実施する予定です。
(2)上野動物園は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止のため、現在臨時休園中です(詳しくはこちらのページをご覧ください)。
再開園後に発情の兆候が継続している場合、パンダが繁殖に集中できる落ち着いた環境を整えるため、西園「パンダのもり」全域の立入り規制をおこないます。再開園した場合でも、リーリーとシンシンおよびレッサーパンダ、キジ類の展示は中止となります。ご理解・ご了承のほど、よろしくお願いいたします。
なお、シャンシャンは東園のパンダ舎でこれまでどおりご覧いただけます。

(2021年03月04日)



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