ニュース
【近況更新】アジアゾウ「ウタイ」が出産! オスの子が生まれました(※名前が決定しました
 └─ 2020/10/31(12/15更新)

2020年12月15日追記:
 アジアゾウの子どもの名前が決定しました。こちらのページをご覧ください。



 
 お伝えしていたとおりアジアゾウの「ウタイ」は妊娠中でした。そして長い妊娠期間を経て、本日早朝、オスの子を出産しました!

 出産時刻は2020年10月31日(土)午前5時44分。子の性別はオス。体高は100センチ、体重は120.5キロです。

 母親ウタイは1998年2月7日タイ生まれ。2002年10月11日、愛子内親王ご誕生の機会にタイ国スリン県から日本国民へ友好のしるしとして寄贈され、オスのアティとともに上野動物園に来園しました。父親アティは1996年12月14日タイ生まれ。残念ながら2020年8月24日に死亡しました(お知らせ)。

経緯
 2019年1月、当時20歳のウタイと当時22歳のアティを繁殖のため同居させたところ、1月13日と14日に一度ずつ交尾が確認されました。その後、定期的に測定していたウタイの血中ホルモン(プロジェステロン)の値が2月末ごろから上昇。妊娠にいたっていない場合には下がるはずの値が4月に入っても高いままで維持されていること、そして、2019年9月23日に実施した超音波検査(エコー検査)によって胎児の骨格と心拍が確認されたことから、妊娠と判断しました(お知らせ)。

 その後、経過観察を続けていましたが、2020年10月27日には初めて乳汁の分泌を確認しました。測定を継続していたプロジェステロン値も低下が確認され、10月31日の前夜から陣痛など出産の兆候が認められ、本日10月31日早朝に出産にいたりました。

 子の公開日は決まりしだいお知らせします。なお、上野動物園のアジアゾウはオスの子ども誕生に伴い、オス1頭、メス3頭の計4頭となりました。

2020年11月3日追記
 出産後ほどなくすると子どもは立てるようになりました。子のようすが安定するまでは職員が寄り添って歩行を補助し、母親が興奮して子どもを攻撃してしまわないよう、職員が子を見守りつつ、子が母親から母乳を飲むようにうながしてきました。

 ゾウの子どもが健康に育つには母親からの授乳が不可欠です。子はなかなか乳に吸いつくことができませんでしたが、直接飲むことができるよう練習を続けてきました。また、出産後約1時間経って以降、母親から搾乳した初乳とブドウ糖液を子どもに飲ませました。

 こうして子どもが直接母乳を飲むよう職員が奮闘を続けてきましたが、昨日11月2日の19時51分、初めて乳に吸い付いて母乳を飲む姿を確認することができました。動画は同日のもう少し遅い時間に撮影したシーンです。

【動画】2020年11月2日夜撮影

2020年11月4日追記
 母子の関係はとても良好で、子もウタイの両側の乳房からじょうずに母乳を飲めるようになってきました。

 生まれたときに120.5キロだった体重は、一度102.5キロまで減少しましたが、本日11月4日(水)の測定で112キロに増加しており、順調に成長し始めたことがうかがえます。


2020年11月3日撮影

【動画】2020年11月3日撮影(音声あり)


2020年11月13日追記
 子の足どりがだいぶしっかりしてきました。母親の近くを走り回ったり、わらの上に寝転がったりしながら順調に成長しています。

 上野動物園では、母子のようすを見ながら少しずつ人に慣らす訓練を始め、慎重に公開の準備を進めています。公開日は決まりしだいお知らせします。写真と動画、いずれも2020年11月10日撮影です。


【動画】2020年11月10日撮影(音声あり)


2020年11月19日追記
 子は順調に成長し、さまざまなものに興味を持ち始めました。しばらく母乳で育ちますが、わらを鼻でつかんで持ち上げたり、くわえたりする行動も見られるようになりました。母子の関係も良好で、驚かせないよう静かに観察しているあいだ母子は落ち着いており、公開に向けて人に慣らす訓練を少しずつ進めています。


2020年11月15日撮影

【動画】2020年11月15日撮影(音声あり)

(2020年10月31日)
(2020年11月03日:初授乳について追記)
(2020年11月04日:体重増加について追記)
(2020年11月13日:近況について追記)
(2020年11月19日:近況について追記)
(2020年12月15日:名前決定について追記)



ページトップへ