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マダガスカルトキ──「アイアイのすむ森」で初めての鳥類展示
 └─2016/02/05

 上野動物園新年最初の開園日2016年1月2日から西園の「アイアイのすむ森」にあるフォッサ展示場の隣で、マダガスカルトキ2羽を展示しています。

 マダガスカルトキはマダガスカル島にだけ生息している鳥で、細くて長いくちばしと、光沢を帯びた冠羽(頭頂にある長い羽毛)が特徴的な鳥です。

マダガスカルトキ、推定10歳のオス成鳥
1歳7か月の若いオス

 1羽は西園の「水禽舎」で公開していた推定10歳のおとなのオス。2014年に水禽舎を取り壊した後、非公開エリアで飼育していました。もう1羽は、親が卵を温めなかったため、自分でえさを食べるようになるまで孵化直後から飼育係が育ててきた1歳7か月の若いオスです。

 移動当初は新しい環境に落ち着かず、物音や人影に敏感に反応していたので心配しましたが、最近はだいぶ慣れてきたらしく、人が近くにいても、本来の自然な行動である羽づくろいや、地面を夢中でつついてえさを探す行動が見られるようになりました。

オス成鳥の冠羽には白い羽毛が混ざっている
若いオスの冠羽は光沢のある青

 2羽は冠羽の色で見わけることができます。おとなのオスは冠羽に白い羽毛が混ざっていますが、若いオスは光沢のある青一色です。また、誰にも共感を得られていないのですが、若いオスのほうが黒目が大きくかわいい顔をしていると個人的に感じています。


摂食中の2羽

 マダガスカルトキは、成長とともに冠羽に白い羽が現れます。私はまだこの鳥が孵化してから成鳥になるまでの実際の過程を見たことがありません。2羽を健康に飼育し、そして来園者のみなさんとともに若いオスの成長を観察していきたいと思っています。

〔上野動物園西園飼育展示係 内山幸〕

(2016年02月05日)


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