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ライチョウが死亡しました(3羽目)
 └─2015/09/04

 上野動物園では、絶滅危惧種であり国の特別天然記念物である日本産ライチョウを飼育していますが、2015年9月4日(金)14時6分に1羽の死亡を確認しました。

1.死亡した個体
(1)死亡確認日時 2015年9月4日(金)14時6分
(2)ひな番号   No.5(オス)

 ※当初の雌雄判定(2015年7月16日発表)ではメスでしたが、解剖の結果、オスと判明しました。

(3)日齢     生後69日(孵化日:2015年6月27日)
(4)死亡時体重  336g

2.死亡原因
 不明。解剖所見:内臓や筋肉に軽度の貧血が見られました。組織検査や細菌検査等を実施し、引き続き死因について検討します。

3.死亡に至る経緯
 8月28日(金)   感染症対策のため、育雛箱から金属製ケージに移動
 8月29日(土)まで 食欲や排泄など健康状態安定
 8月30日(日)   体重が減少に転じる。細菌感染または真菌感染を想定した治療開始
 8月31日(月)   強制給餌開始
 9月 4日(金)   14時6分、死亡確認

 今回の死亡で、上野動物園で飼育中の日本産ライチョウは2羽(オス1羽、メス1羽)となりました。

4.ライチョウの飼育状況(2015年9月4日現在)
 飼育場所:東園ライチョウ孵化育雛施設 (※非公開)
 室内温度:約20℃
 主なえさ:ニワトリひな用のえさ、ウサギモルモットペレットを粉砕したもの、ケール、小松菜
 状況  :幼鳥を育てるための育雛箱の中で全羽一緒に飼育していたが、8月28日(金)から感染症対策のため金属製ケージに移動
 国内での飼育:上野動物園オス1羽・メス1羽、富山市ファミリーパーク:オス3羽

5.ライチョウ飼育の経過
 6月5日 
  乗鞍岳より5卵を採取し上野動物園へ輸送する。
 6月6日
  上野動物園到着後、孵卵器に入れる。
 6月27日7時
  3個の卵の嘴打ち(※1)を確認する。
 6月27日18時〜6月28日4時
  順次、5羽のひなが孵化する。
 6月29日
  すべてのひながエサを食べていることを確認。
 8月26日
  1羽死亡(死因不明)(※2)
 8月27日
  2羽目死亡(死因不明)(※2)

 ※1 嘴打ち:ひなが卵から出るために卵の内側からくちばしで卵の殻を割り始めること。
 ※2 9月4日現在、一般的な病原性細菌は検出されていません。


ライチョウのひなたち(2015年7月27日撮影)

◎過去のニュース
ライチョウが死亡しました(2羽目)(2015年8月27日)
ライチョウが1羽死亡しました(2015年8月26日)
ライチョウのひな、順調に成長中、雌雄も判明(2015年7月16日)
ライチョウの卵の採取および上野動物園への輸送について(2015年6月7日)
ライチョウの飼育繁殖に取り組みます(2015年5月25日)

(2015年09月04日)


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