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ライチョウが1羽死亡しました
 └─2015/08/26

 上野動物園では、絶滅危惧種で国の特別天然記念物である日本産ライチョウを飼育していますが、2015年8月26日午前10時30分に、5羽のうち1羽が死亡したことを確認しました。

1.死亡した個体
(1)死亡確認日時 2015年8月26日(水)10時30分
(2)ひな番号   No.3(オス)
(3)日齢     生後59日(孵化日時:2015年6月28日)
(4)死亡時体重  372g

2.死亡原因
 不明。
 解剖所見:顕著な病変は確認できませんでした。

 今後、組織の細菌検査等を実施し、引き続き死因について検討をおこないます。

3.死亡に至る経緯
 〜8月23日(日) 特に異常なし。
  8月24日(月) 前日に比較して体重の減少がみられる。
          行動および採食状況に異常なし。
  8月25日(火) 行動および採食状況に異常なし。
  8月26日(水) 7時30分、他の個体より少し動きが悪いようす。
          9時50分、休息しているのを確認。
          10時30分、死亡しているのを確認。

 なお、8月26日16時現在、他の4羽のようすに異常は見られません。
 今回の死亡で、上野動物園で飼育中の日本産ライチョウは4羽(オス2羽、メス2羽)となりました(追記:2015年9月4日、オス3羽、メス1羽と判明しました)

4.ライチョウの飼育状況(2015年8月26日現在)
 飼育場所:東園ライチョウ孵化育雛(いくすう)施設 (※非公開)
 室内温度:約20℃
 エサ  :ニワトリのひな用の餌・ウサギモルモットペレットを粉砕したもの、ケール、小松菜
 状況  :幼鳥を育てるための育雛箱の中で4羽一緒に飼育している。
      幼鳥の状態を見ながら、保温ランプ等で育雛箱の内部を適温に保っている。
 国内での飼育 ・上野動物園:オス2羽、メス2羽
        ・富山市ファミリーパーク:オス3羽

5.ライチョウ飼育の経過
 6月5日 
  乗鞍岳より5卵を採取し上野動物園へ輸送する。
 6月6日
  上野動物園到着後、孵卵器に入れる。
 6月27日7時
  3個の卵の嘴打ち(※)を確認する。
 6月27日18時〜6月28日4時
  順次、5羽のひなが孵化する。
 6月29日
  すべてのひながエサを食べていることを確認。

 ※嘴打ち:ひなが卵から出るために卵の内側から嘴で卵の殻を割り始めること。


ライチョウのひなたち(2015年7月27日撮影)

◎過去のニュース
ライチョウのひな、順調に成長中、雌雄も判明(2015年7月16日)
ライチョウの卵の採取および上野動物園への輸送について(2015年6月7日)
ライチョウの飼育繁殖に取り組みます(2015年5月25日)

(2015年8月26日)
(2015年9月04日追記)


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