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2年目の「うえのトラ大使」、今年のミッションは?[その2]
 └─2014/11/13

 その日のミッションは、いつもと違う場所で始まりました。

 上野動物園園長の命を受け、トラのことを伝える活動をしている「うえのトラ大使」たち。
 2014年10月18日の朝、大使たちが集まった場所は、台東区立黒門小学校の体育館。今回のミッションは、ここで同じ学年の友だちに、これまで学んだことを伝えるというものでした。黒門小は、うえのトラ大使の在籍校のひとつです。

 この日、黒門小は公開授業の日。授業には、たくさんの保護者の方もいらしていました。
 授業は、上野動物園のトラのお話「トラってどんな動物?」でスタート。トラの映像を見ながら、しま模様のヒミツや、独り暮らしをしていること、また、生息地は日本の近くの東南アジアやロシアであることなどを勉強しました。

 続いて、体験ゲーム「トラになってみよう」をおこないました。これは、子どもたちがトラになってトラの暮らしを体験するものです。昨年のミッションで、すでにこのゲームを体験している大使たち。冒頭で、大使がゲームのデモンストレーターを務め、ゲームがスタートしました。子どもたちは全員がトラになって、獲物やねぐらを探したり、人間が仕掛けたワナをかいくぐったりして、トラの暮らしを体験しました。

 実は、この体験ゲームには、さまざまな「落とし穴」が隠されていました。例えば、人間が仕掛けたワナや毒入りのえさで死亡してしまったり、他のトラにねぐらを奪われてねぐらをもてなかったり。これはすべて、実際にトラが暮らしている森で起きている出来事なのです。

 そして最後に、トラ・ゾウ保護基金の戸川会長と大使たちから、野生のトラの数は、台東区の小学生の人数より少ない、3,200頭にまで減少したこと、そしてその原因の多くは人間にあるというお話しがあり、この日の授業は終了しました。

 参加した子どもたちからは、「自分がトラだったら、食べものがたくさんある場所になわばりを持ちたい」、「ワナのない安全な場所に暮らしたい」といった感想があがりました。

 「うえのトラ大使」の活動は、これからも続きます。

※本プログラムは、認定NPO法人トラ・ゾウ保護基金、および上野観光連盟の協力を得ておこなっています。


◎関連ページ
2年目の「うえのトラ大使」、今年のミッションは?(2014年10月1日記事)
トラパンフレットおひろめの会──江戸家猫八さんもやってくる(2014年2月27日記事)
動物園にトラ大使がやってきた(認定NPO法人トラ・ゾウ保護基金のサイトへ)

(2014年11月13日)



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