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ゴリラ「ハオコ」グループの近況、モモカの成長
 └─2014/09/19

 上野動物園のニシローランドゴリラ「ハオコ」グループの近況といえば何といっても、1歳5か月を迎え、ますます活発になってきた「モモカ」(メス)でしょう。

 母親にしがみついて授乳されるだけの赤ちゃんから、子どもへと変わってきています。姉のコモモに遊んでもらう以外にも、シルバーバックのハオコやほかのおとなゴリラと遊ぶことも増えてきました。

 朝は早起きで、5時過ぎに子どもたちは室内を動き回っています。外に出すと、全力で走り回ったりワラの山に飛び込んだりして楽しんでいるようです。ほかの個体が食べているものをじっと見つめ自分でも食べてみるといった行動も増えてきました。

 最近では、母親のモモコではなく、おとなメスのトトの背中に乗って移動したり、ひとりで部屋に戻ってくることさえあります。

 8月半ばの暑さが厳しかったころのことです。放飼場には大きな擬木があり、山のようになっているのですが、先日とうとう登頂しました。記録を確認すると、コモモのときより3か月近くも早いことでした。「下の子は要領がいい」とヒトでは良く聞きますが、ゴリラでも同様のことがいえるのかもしれません。姉や多くのメンバーがいる群れの中で育つ環境がモモカを日々成長させるのでしょう。

 シルバーバックがいて、メスや子どもが複数いる──野生のゴリラを見ているかのような群れのようすは一見の価値ありです。

写真上:成長した「モモカ」
写真中:トトの背中に乗って移動
写真下:擬木の登頂に成功

〔上野動物園東園飼育展示係 木岡真一〕

(2014年09月19日)



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