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今日は何頭見られるかな? プレーリードッグ
 └─2011/05/27

 上野動物園では2011年もプレーリードッグの赤ちゃんたちがお目見えしました。毎日巣穴から出たり入ったりして、放飼場を動き回っています。

 プレーリードッグは、アメリカの草原に巣穴を掘って住んでいます。上野動物園では、同じ草原に住んでいるアメリカバイソン、クビワペッカリーと一緒にくらしている状態を観てもらうような展示にしています。

 今年は5月15日の朝、5頭の赤ちゃんが放飼場に姿を見せました。赤ちゃんたちは大きさにバラツキがあったので、同じ親から生まれた兄弟ではなく、複数の母親の子どもたちが、同時期に巣穴から出てきたということかもしれません。

 生後1か月半ぐらいで巣穴から出てくる子どもは、放飼場で母乳を飲んでいることもありますが、親と同じように小さな両手を使って青草のやわらかな葉や茎を一生懸命食べている姿も見られます。

 親は、ちょっとでも危険を感じるとキュンといった声をあげ、それと同時にみな巣穴の中に隠れます。その鳴き声がイヌに似ているところから、草原(プレーリー)のイヌ(ドッグ)と呼ばれるようになったようです。

 放飼場には、前面をガラス張りにして巣穴の中が見えるようにしたパネル展示室がありますが、昨年改良したためか、今年初めてその中で、出産、子育てがおこなわれました。
 5月上旬にパネル内の乾草を交換するためパネル板を開けようとしたところ、左側の一部からモゾモゾ、キューキューという鳴き声が聞こえてきました。これはもしやと思いそーっとしておいたところ、予想は的中し、5月16日には3頭の赤ちゃんが展示室内をヨチヨチ歩いていました。

 5月26日現在、10頭の子どもを確認しています。天気の良い日、子どもたちは午前10時ころから午後3時ころまで、ごらんになれますのでぜひ、お立ち寄りください。

〔上野動物園東園飼育展示係 石上昌弘〕

(2011年05月27日)



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