上野動物園の小獣館で飼育しているマヌルネコの巣箱内に小型カメラを設置して、モニター画面で見られるという
ニュースは2010年4月30日にお知らせしました。
そのマヌルネコが5月4日に赤ちゃんを無事に出産しました。開園時間中に出産したので、出産シーンに偶然立ち会えた人がいたかもしれません。
以前書いたように、動物が出産すると飼育係としては知りたいことが山ほどあります。今回は設置した小型カメラのおかげで色々なことを知ることができました。
まずは誕生日がわかりました。また、出産は午前中におこなわれ、出産頭数は3頭ということもわかりました。出産頭数3頭は、今まで上野動物園で確認できた中で最多の出産頭数です。母親は赤ちゃんたちを丁寧になめていて、授乳体勢をとっていることから、ちゃんと育てる意思があることがわかります。
今後も赤ちゃんの体調や成長具合、いつ眼が開いたかなど様々なことがわかってくるはずです。
赤ちゃんが自力で巣箱から出てくるのは、およそ1か月後です。それまではモニター画面ごしですが、育児のようすを観察してみてください。
〔上野動物園西園飼育展示係 藤岡紘〕
(2010年05月14日)