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アカカンガルーの通り抜け展示──2006/04/07
 多摩動物公園のアカカンガルー放飼場を、「ウォークスルー式」に改装しました。ウォークスルー式とは、「通り抜け式」。動物舎の中を来園者が通り抜ける展示で、多摩動物公園の昆虫生態園もそうですし、井の頭自然文化園の「リスの小径」も通り抜け式。

 ただし、今回リニューアルしたカンガルー放飼場は、ちょっとウォークスルー式展示のイメージとは異なるかもしれません。

 ここは以前シフゾウを飼育していた施設で、これまで園路と放飼場は柵でしきられており、かなり見づらい構造でした。そこで今回、柵をすっかりなくし、低いフェンスと植栽を使って、園路と放飼場を仕切ることにしました。

 とはいえ、植栽の高さはわずか60センチ、幅は1メートル。カンガルーなら飛びこえてしまいます。そこで、放飼場前の観覧スペースを取り囲むように、園路の後ろ側には柵を立ち上げ、扉を左右2か所にとりつけました。

 これで、カンガルーが立ち入ることのできる場所に、来園者も足を踏み入れることになったわけです。カンガルーとの距離は従来と変わりませんが、柵を取りはらったので、動物が身近に感じられますし、観察しやすくなりました。

 カンガルーたちは、初放飼のときこそ、見慣れない風景にとまどっていたようすでしたが、すぐに慣れ、今まではこれまでと変わらない生活を送っています。

〔多摩動物公園飼育展示課 浅見準一〕

・東京ズーネット「どうぶつ図鑑」のアカカンガルーはこちら

(2006年4月7日)



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