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外国の方にも楽しんでもらいたい!モルモットふれあいプログラムの英語解説シート / English explanation sheets for the guinea pig petting program
 └─ 2023/12/08
We are pleased to announce that our guinea pig petting program ‘Tell me! Doctor Guinea Pig’ now has English explanation sheets. The program was initially only available in Japanese which limited the visitors who could understand the full context of the program. Addressing this was a serious assignment for us as a zoo which receives many foreign visitors.
After some trial and error to make an English language explanation sheet, we finished our current one in July of 2023 and it’s been successfully used by participants.
If you do not fully understand Japanese but want to participate in this program, do not hesitate to take part in it. You are more than welcome to join!

*Ticket reservation is required. Tickets are distributed on a first-come, first-served basis at the Donguri Garden starting at 9:30. There is only a limited number of tickets available each day.


 多摩動物公園では、紙芝居を見たり、クイズに参加したりしながら、モルモットのことを楽しく知ってもらう「おしえて!モルモット博士!」というふれあいプログラムを実施しています(詳しくはこちら)。


プログラムのようす

 このプログラムは、ただモルモットに触るだけでなく、紙芝居やクイズを通して「モルモットの生き物としての魅力」と「動物を大切にする気持ち」を参加者に伝えることを目的としています。しかし、日本語でおこなわれるため、日本語のわからない参加者には紙芝居の内容が十分に理解されず、プログラムの趣旨を上手く伝えることができていませんでした。

 「第2次都立動物園マスタープラン」では、「訪日外国人も多く訪れる施設として、多様なニーズに応じたサービスを充実させる必要があります」と記されていますが、ふれあいプログラムにおいて、この点が私たちの課題でした。そこで、外国人参加者にもプログラムの内容を理解してもらうため、試行錯誤を重ねながら紙芝居の英語解説シートを作成しました。


紙芝居の英語解説シート

 プログラム開始前に必要な方にお渡しし、紙芝居の進行に合わせて参加者自身にページをめくってもらうため、サイズは持ちやすいB5サイズ。口頭で伝える内容をそのまま英訳すると膨大な字数になり、読みづらくなってしまうため、伝えたい内容を簡潔にまとめて1ページに2行程度にしました。口頭で説明する重要な部分、たとえば、モルモットを触るときに気をつけてほしいことなども盛り込み、英語がわからない職員が担当であっても、シートさえあれば対応に困らないように作成しています。


触り方の説明ページ

 2023年7月から必要に応じて使用していますが、利用者を見ると、親御さんがプログラムの進行に合わせて解説を読み、それをお子さんに伝えるというようすが見られました。モルモットを触るときには、親御さんがお子さんの触り方を正すようすも見られたため、プログラム中に教えるモルモットの触り方もしっかりと伝わったようです。無理のないやさしい触り方をしてもらえることで、モルモットも落ち着いており、動物福祉への配慮の一助にもなっています。

 また、解説シートがなかったときと比べると親子間の発話もよく見られ、最後は笑顔でモルモットに手を振るお子さんのようすが印象的で、ほかの参加者と変わらない姿が見られるようになりました。

 言葉がわからなければ、感じられる楽しさや学び取れることも半減してしまいます。紙芝居なので絵から伝わる部分もありますが、口頭で伝える内容も多く、その場合どうしても言語の壁が生まれてしまいます。今回の試みを通して、日本語のプログラムでもくふうすればその壁をなくす可能性を見出せました。今後も多様な来園者のニーズに応えられるよう考え、努力していきます。

〔多摩動物公園教育普及係 サラミ〕

(2023年12月08日)



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