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アジアゾウ「ヴィドゥラ」、引っ越し後初めての夜間放飼
 └─ 2022/06/10
 多摩動物公園「アジアゾウのすむ谷」には「アヌーラ」(オス、推定69歳)、「アマラ」(メス、17歳)、「ヴィドゥラ」(オス、15歳)の3頭のアジアゾウがくらしています。

 今回は、ヴィドゥラが「アジアゾウのすむ谷」に引っ越してから初めての夜間放飼のようすをお伝えします。


ヴィドゥラがえさを探しているようす

 「アジアゾウのすむ谷」のオス舎は、屋内、半屋内、屋外の3つのエリアに分かれています。ヴィドゥラは日中の朝9頃から夕方16時までは半屋内エリアと屋外エリアですごし、夜間は翌朝9時ごろまで屋内エリアのみですごしていましたが、2022年5月29日から夜間も半屋内エリアと屋外エリアですごせるように「夜間放飼」を開始しました。

 夜間放飼をすることで夕方以降も広い空間を利用でき、運動量を確保することができます。「夜間の最低気温が15℃を下回らない」ことを基準に開始の日時を決めました。

 「アジアゾウのすむ谷」では高いところにえさを吊るすことができるようになっており、鼻を上げて食べ物を取るゾウ本来の動きを引き出せます。写真のように、高いところに吊るしてある樽の中には青草や乾草などを入れています。この樽に鼻を上げて少しずつえさを取らせることで採食時間が増え、退屈な時間を少しでも減らすことができます。

 夜間放飼開始1日目のヴィドゥラは、半屋内エリアと屋外エリア、さまざまな場所に設置したえさを探しながら食べていて、採食時間も増えました。「アジアゾウのすむ谷」へ引っ越して初めての夜間放飼ということもあり、1日目は横になって寝ませんでした。
 夜間放飼2日目は1日目よりも落ち着いたようすで、初日同様えさもしっかり食べています。また、30分ほどですが屋外エリアで横になって寝ている姿も見られました。
 夜間放飼3日目には3時間ほど横になって寝ている姿が見られました。これは、夜間屋内エリアですごしていたときの睡眠時間と同じくらいの長さです。

ヴィドゥラが鼻を伸ばしてえさを取ろうとしているようす
ヴィドゥラが横になって寝ているようす

 アジアゾウを夜間運動場に出すのは閉園後なのでご覧いただくことはできませんが、ヴィドゥラが高いところのえさを食べている姿など、日中のようすをぜひ見に来てください。

〔多摩動物公園南園飼育展示第一係 眞島〕

(2022年06月10日)



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