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タスマニアデビルの骨折と経過について
 └─ 2022/01/27
 2021年9月13日、タスマニアデビル「ダーウェント」(オス)が負傷しているのを確認しました。

 X線画像検査の結果、右後肢の脛骨と腓骨の骨折を確認したため、すぐに整復手術をおこないました。骨折した脛骨にピンを入れ、右後肢全体にギプスを巻き、固定しました。ところがすぐにギプスをかじって外してしまうため、さまざまな方法を試みましたが、いずれも骨折部の化骨に十分な固定状況を得ることができませんでした。

 患部の固定が不安定なことで骨の癒合不全を起こしたため、外部の専門家に相談し、11月11日に再手術をおこないました。しかし、11月19日、さらに脛骨の膝に近い箇所も骨折していることがわかりました。

 再度、外部の専門家と今後の治療などについて検討し、これまでの経過(複数回の外科処置)、そして骨折部の細菌感染から骨髄炎を発症しており、感染が全身に及んでしまう可能性が高いことなどを考え、断脚手術をおこなうことが最良の選択と判断しました。

 11月26日に断脚手術をおこない、その後の経過は良好です。今後、気温が暖かくなりましたら、屋外放飼場に出したいと考えています。しばらくのあいだはバックヤードの非展示エリアで飼育を続ける予定です。

 放飼場で元気な姿を見ていただく際には改めてご報告いたします。


タスマニアデビル「ダーウェント」

〔多摩動物公園南園飼育展示係〕

(2022年01月27日)



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