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2022年の新年を迎えて──多摩動物公園長から年頭のご挨拶
 └─ 2022/01/02
謹賀新年

 今年もよろしくお願いします。2022年は寅年ですが、一説には、「十二支の虎(寅)は人生の理想像」とも呼ばれるそうです。たとえば、「寅の刻」は明け方の4時ごろを指し、よき一日の始まりとされ、「寅月」とは正月のことで,よき一年の始まりに当たるとされます。言語文化や民俗文化では、「虎(寅)」は強者や王者のイメージ,英雄豪傑のシンボルとして受け取られ、干支の中でも羨望の的との考えもあるそうです。

 一方、多摩動物公園で飼育しているアムールトラは、直近の野生の生息数は約600頭。この10年ほどではやや増加しているものの、絶滅の危機に瀕しています。他の亜種のトラも含め、生息地の保全と日本を含む世界中の動物園などでの繁殖プログラムが進められており、他の絶滅危惧種同様、保全の取組みは急務です。

 今年も新型コロナウイルスへの対応などは続きますが、園として生物多様性保全に関する取組みを進めるとともに、さまざまな情報を発信してまいります。ぜひ動物を実際に見て、動物園の取組みや野生動物の保全に関心を持って、応援していただければ幸いです。


〔多摩動物公園長 渡部浩文〕

(2022年01月02日)



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